Ankerのモバイルバッテリー(Anker PowerCore シリーズ)においてもラインナップ豊富なのは10000mAhクラスです。今回はその中から代表的な3種類のモバイルバッテリーについて比較レビューを行い、どのモバイルバッテリーを選べば良いのかを紹介していきます!
アンカー(ANKER)のモバイルバッテリーは、Amazonなど通販サイトだけでなく、今やヨドバシなどでも普通に購入できる商品です。普通の店舗でも購入できるようになったのは、商品、会社としての信頼度が高くなったためでしょう。リチウムイオン電池は火災などの事故につながる可能性もあるので、僕は安心感からモバイルバッテリーはアンカー製と決めています。そしてバッテリーの容量は10000mAhと決めています。あまり遠出をしないため5,000mAhクラスでも余裕で1日は持ちそうなのですが、心配なのは震災時。何かあった場合の事を考えるとiPhoneなどのスマホを数回充電できる安心感が欲しいのです。(ポケモンGO!などのプレーヤーさんは10,000mAhでも足りないのかもしれませんね。← プレイしていないのでわかりませんが(笑))
結論としては、どれをチョイスしても問題はありませんが、急速充電対応モデルには少し注意すべき点があります。
「急速充電?よくわからないよ」という方は迷わず新定番モデルの「Anker PowerCore 10000 Redux」を購入してください。間違いないです。
↓新定番モデルのReduxはこちらです。
目次
Anker PowerCore 10000mAh モバイルバッテリーのラインナップ
Anker製のモバイルバッテリー(英語では「Power Bank」)は「PowerCore」というシリーズ名になっています。
現在Amazonで取り扱っているAnkerの PowerCore 10000mAhクラスのモバイルバッテリーは以下の通りです。
名称 | 重量 | 備考 |
---|---|---|
Anker PowerCore 10000 | 181 g | ロングセラー定番モデル |
Anker PowerCore Speed 10000 QC | 204 g | QC3.0に対応 |
Anker PowerCore II 10000 | 195 g | PowerIQ 2.0に対応 |
Anker PowerCore Lite 10000 | 211g | USB-C入力にも対応(PD非対応) |
Anker PowerCore II Slim 10000 | 210g | PowerIQ 2.0に対応 |
Anker PowerCore 10000 Redux | 184 g | 新定番モデル |
Anker PowerCore 10000 PD | 191 g | USB PDに対応 |
スタンダードなモデル以外は、QC3.0対応、PowerIQ 2.0(QCに似た技術)対応、USB-C PDに対応という部分(付加価値)です。
Anker PowerCore 10000 三機種を比較
Anker PowerCoreシリーズの各モデルには特徴があるのですが、今回レビューの為にチョイスしたのはシリーズの中で最も軽量な3つのPowerCoreです。
アンカーのモバイルバッテリーとして歴史ある 「PowerCore 10000」 と最近発売された新定番の「Anker PowerCore 10000 Redux」、USB PDによる急速充電に対応した「Anker PowerCore 10000 PD」 の合計3機種を比較します!
2019年モデルの傾向
トレンドその1 バッテリーセル形状が変わってきた
「Anker PowerCore 10000」は2016年の発売(三年前)なのに対して「Anker PowerCore 10000 Redux」、「Anker PowerCore 10000 PD」は、ともに2019年前半に発売された製品です。「Anker PowerCore 10000」発売当時は"パナソニック製バッテリーセル"という表記もありましたが、どこかのタイミングで表記を取りやめたようです。
「Anker PowerCore 10000」(無印)では3セル(18650バッテリーx3)だったモノが、Redux、PDでは2セル(21700バッテリーx2(推測))に変わってきています。このセルの形状の変更によってモバイルバッテリー本体形状が縦長デザインになってきているのです。18650バッテリー(容量は3350mAh)は 18mm x 65.0mm のサイズ、21700バッテリー(容量は5000mAh)は 21mm x 70.0mm のサイズです。21700バッテリーを採用すると、本数は2本で済むのですが厚く、長くなります。
Reduxの商品ページ でも書かれている通り、Reduxで使っている21700バッテリーは電気自動車にも採用されているモノなのです。バッテリーとして流通量も多く、価格、供給の面でも安定しているのではないでしょうか。電気自動車にも使われているとなると信頼性も高そうです。
この採用するバッテリーセル形状の変化により、モバイルバッテリーの形状が変わってきているのです。
トレンドその2 「低電流モード」を搭載
モバイルバッテリーでワイヤレスイヤホンが充電されない、という現象に出会ったことはありませんか?
僕はあります。ワイヤレスでは無いのですが、Bose の QuietComfort 20 を出先でモバイルバッテリー(Anker PowerCore Speed 10000 QC)から充電しようと思ったら、すぐに充電が終わる(給電が止まる)ケースがありました。
そのような現象を回避すべく、Anker PowerCore の新モデルでは「低電流モード」を搭載してきています。
電源ボタンを2回押す、または2秒間長押しすると「低電流モード」に切り替わります。
「低電流モード」では、LED インジケーターのひとつが緑色に点灯します。
「低電流モード」は最近の機種である「PowerCore 10000 Redux」、「PowerCore 10000 PD」に搭載されています。
これはちょっと嬉しい機能です!
最もベーシック・ロングセラーな 「Anker PowerCore 10000」(無印)
2016年発売の「Anker PowerCore 10000」(無印)はコンパクトなサイズで10000mAh、かつ価格も安くコスパに優れたモバイルバッテリーです。今回レビューに使用した「PowerCore 10000 」は昨年購入したモノです。
持ち運び時の保護用のトラベルポーチと Micro USBケーブルが付属します。
「Anker PowerCore 10000」(無印)の充電性能
↓バッテリー本体へは、おおよそ 5V 2A(約10W)で充電できます。(チャージャーの能力によります)
スマホ(iPhone XR) への充電は 5V 2A 程度(約10W)での充電でした。
本体充電、スマホ充電ともに十分な能力を持っています。
新定番「Anker PowerCore 10000 Redux」
2019年1月31日に発売された「Anker PowerCore 10000 Redux」。
付属品は「Anker PowerCore 10000」と同様にトラベルポーチと Micro-USBケーブルです。
「Redux」は「帰ってきた」という意味です。
プレスリリースによると「サイズ・バッテリー容量・価格のバランスの良さと実用性の高さから不動の人気を誇る10000mAhのモバイルバッテリーにAnkerが改めて向き合った意欲作です。」とのこと。確かに良い製品です!
「Anker PowerCore 10000」(無印)より本体の横幅が15%ほど細い約52mmになっています。
上側の表面にはストライプメッシュ加工が施されています。
この細身の形状とストライプ加工により、持ちやすくなっています。
「Anker PowerCore 10000 Redux」の充電性能
↓Redux本体への充電では、おおよそ 5V 2A(約10W)で行われます。
スマホ(iPhone XR) への充電は 5V 2A 程度(約10W)での充電でした。
本体充電、スマホ充電ともに「Anker PowerCore 10000」(無印)と同等の十分な能力を持っています。
デザインも良いので「Anker PowerCore 10000 Redux」が「Anker社員の中でも“乗り換え”が続出している新定番」というのも納得いきます。
最先端!「PowerCore 10000 PD」はパワーデリバリーで高速に充電!
2019年3月22日に発売された「Anker PowerCore 10000 PD」(PD)は、入出力ともに USB Power Deliveryに対応しているのが特徴です。
「10000mAh以上かつUSB PD対応のモバイルバッテリーでは、世界最小&最軽量クラス(※自社調べ / 2019年3月時点)」です。(アンカージャパンによるプレスリリースより引用)
付属品はトラベルポーチと USB-C & USB-Cケーブルです。Micro USBケーブルは付属しませんのでご注意を。
後でも注意点として説明しますが、とにかく環境さえ揃えれば高速に充電が可能なのがポイント。
「PowerCore 10000 PD」はバッテリー本体への充電が早い。
PD対応の急速充電器&ケーブルと一緒に使用した場合には、実測 17.7Wでバッテリー本体がチャージされます。
ここまでに紹介してきたモデルでは約10Wでの充電でしたので、充電時間にかなりの差がでるはず。
商品説明では「約3.5時間で本体を満充電」(速っ!!)と記載されており、短時間でのチャージに期待できます!
一方、「PD非対応USB充電器をご使用の場合の充電時間は約9時間です。」との記載がありました。
非PDのポートにつないで充電した場合には無印やReduxの10Wの半分程度でしか充電されません。PD対応のチャージャー環境が無いと逆に「PowerCore 10000 PD」への充電は遅いです。
充電時間が9時間となると、寝る前にチャージ開始して、朝起きてもフル充電されていない可能性が高くなります!!おーい!!
「PowerCore 10000 PD」なら急速充電に対応した iPhone の充電が速い!
iPhone はiPhone 8 以降でUSB-C&LightningケーブルとPD対応のチャージャーを使うことで急速充電に対応しています。
→Appleのサイト参照方。
30 分で最大 50 % まで再充電できるので、ピンチになったら「PowerCore 10000 PD」の登場です!
USB-C PD からの iPhone XRへのチャージについては、以下のような実測値です。(Apple 純正 USB-C&Lightningケーブル(1m)を使用)
- iPhone XR バッテリー41%時 「8.98V 1.97A(約17.8W)」 での充電を観測
- iPhone XR バッテリー67%時 「9V 1.8A 程度(約16.2W)」での充電を観測
充電で流れる電流は、iPhoneのバッテリー残状況によりインテリジェントに制御されます。スペック上は18W(9V 2A)まで使うようです。
バッテリー残量が少なければ少ない時ほど「PowerCore 10000 PD」の高速充電の恩恵が受けられます。
「PowerCore 10000 PD」通常ポートでの充電は他機種と同等
「PowerCore 10000 PD」のスタンダードUSB(Type A)端子から iPhone XR へ充電した場合には 5V 2A 程度(約10W)での充電で、無印、Reduxと同じでした。
「PowerCore 10000 PD」なら2台同時充電も可能!
「PowerCore 10000 PD」で便利な機能として、2台への同時充電が可能な点です。
出先で同行のパートナーさんと1つのバッテリーからチャージするのも良いですね!
(二台でポケモンGoをプレイする場合にも有用ですね!)
Anker PowerCore シリーズ形状の比較
今回紹介している3つの製品の形状を比較します。
「PowerCore 10000 」は3セル構造のため横幅が広い形状です。「PowerCore 10000 Redux」と「PowerCore 10000 PD」は2セル構造で幅が狭くなっています。
「PowerCore 10000 PD」はReduxよりも少し長くなっています。USB PDの回路などの影響でしょうか。
↓ 正面からの比較です。Reduxは正面にボタンがついています。(他のモデルは側面) 厚みは無印が最も薄いです。
↓ 背面の比較です。「PowerCore 10000 Redux」と「PowerCore 10000 PD」は背面が丸まったデザインです。
↓側面の比較です。Reduxのみ側面に入力用の端子があります。
スマホと重ねた時には新モデルの方が安定する
今年発売された「PowerCore 10000 Redux」と「PowerCore 10000 PD」は横幅が細くなっています。
↓この写真ではわかりにくいのですが、この形状の変化はスマホと重ねて使用した時の安定感向上に効果があります。
「PowerCore 10000」(無印)では幅が広く指がスマホに届きにくかったのですが、新モデルの形状であればゆったりと指が反対側に届きホールド感が増します。
結論:今回の比較からのオススメバッテリーは!?
今回の比較から見えてきた、Anker製 10000mAh クラスモバイルバッテリーのオススメについては以下の通りです。
いずれのモデルも、Amazonのタイムセールなどで安くなっている時に購入するのがオススメです!(Ankerのセールについてはこちらで確認!)
充電速度にこだわるなら Anker PowerCore 10000 PD がオススメ!(注意あり)
iPhone XR ユーザーでもある僕が最もオススメしたいのは、USB PDによる急速充電に対応した「Anker PowerCore 10000 PD」です!PDに対応した環境では最強の10000mAh モバイルバッテリーで、iPhone 8以降のiPhoneユーザーには是非使って欲しいモバイルバッテリーです。
ただし下記の環境が必要ですのでご注意を。
「Anker PowerCore 10000 PD」の性能を発揮する為の環境
その1 USB PDに対応したチャージャー(今後も必要になるので購入すると良いと思います)
その2 USB-C & Lightning ケーブル(iPhoneユーザーの場合)
PDに対応したチャージャーは「Anker PowerPort I PD」のように母艦となるチャージャーの購入がオススメです。(電源ケーブルありモデルなのでコンセントから離れたところに設置可能なのもポイント高いです)
iPhoneを高速で充電するための USB-C & Lightningケーブル もAnkerで揃えたいところですが、人気の為、現在入手難の状況です。
Apple純正ケーブルの1mが2019年5月から安くなったのでApple純正のUSB-C&LightningケーブルやBelkin製のケーブルの購入もオススメです。Belkinのケーブルは1.2mなのもポイントが高いです。(Ankerは0.9m)
Apple 純正ケーブルは Amazon だと在庫切れですが、ビックカメラ だと在庫がありました。(2019/5/6時点)
今後、コネクト環境を整えていくという点では USB-Cで揃えていきたいです。何よりもUSB-Cであれば裏表を気にせずにポートに挿すことができるのがストレス無くて良いです。
USB PD対応のチャージャーがない状況では、他のモデルよりもバッテリー本体の充電時間が長くなってしまう点についてはご注意を。(PD環境での充電であれば高速です!)
PowerCore 10000 PD オススメのポイント
USB PDによる急速充電に対応。(世界最小&最軽量クラス)
スマホへの充電もバッテリー本体の充電も高速!
2台のデバイスへの同時充電が可能!
洗練されたデザイン。握りやすさ。
オススメのPD対応バッテリー「Anker PowerCore 10000 PD」は↓こちら!
「Anker PowerCore 10000」 と 「PowerCore 10000 Redux」 とでは新モデル Redux がオススメ!
急速充電を意識しないなら「Anker PowerCore 10000」か「PowerCore 10000 Redux」を選択します。スペックからも読み取れるように「Anker PowerCore 10000」と「PowerCore 10000 Redux」 とでは性能差がほとんどありません。
購入時に価格の安い方を選択して問題ありません。
しかし、大きな価格差がなければ「Anker PowerCore 10000 Redux」が以下の理由でオススメです!
PowerCore 10000 Redux オススメのポイント
- ワイヤレスイヤホン等でも充電しやすい低電流モード機能の搭載。
- 洗練されたデザイン。握りやすさ。
- Anker社員の中でも“乗り換え”が続出している新定番。
PowerCore 10000 Redux のニュースリリースに「Anker社員の中でも“乗り換え”が続出している新定番」という文言があり、やはり社員が購入する製品って本当に良い製品だと思うんですよね!
僕は嵩張らないように Ankerの短いライトニングケーブル を一緒に持ち歩いています。上の写真のように持つ時にちょうど良いのです。(販売中のケーブル色は黒のみ。写真の赤いケーブルは販売されていません)
↓ 全力でオススメ!の新定番「Anker PowerCore 10000 Redux」!
↓ 価格が安ければ「Anker PowerCore 10000」!
以上、オススメの 10000mAhクラス Anker PowerCore でした!