ヘッドセットで有名なPoly(旧 Plantronics+Polycom(ポリコム))のANC対応完全ワイヤレスイヤホン「Poly Voyager Free 20」をレビュー紹介します!このパッケージを手にしたときが初めて「Poly」というブランド名を知った瞬間でした。「ポリィ…?ひょっとして "あのポリコム" と何か関係が?」と直感的に連想しましたが、それが正解。

勤めていた会社のTV会議システムがポリコムでした。電源を入れると くるり と回転するPTZカメラ、独特の形状のスピーカーマイク(SoundStation IP4000)が記憶に残っています。その後は、teams会議等に移行しましたが、国内拠点や海外拠点とのTV会議による意思疎通に無くてはならい存在でした。

調べてみると、そのポリコムを Plantronics社 が買収。Plantronics は社名・ブランド名を Poly に変更。2022年にHPが Poly を買収し HPの仲間入りをしています。
Plantronics社自体は、ヘッドセットの世界的なトップメーカー。NASAのマーキュリー計画、アポロ計画で使用されたヘッドセットはPlantronics社のモノ。(月と地球の初めての通信に使われたヘッドセットだそうです!なんともカッコいい存在!!)

今回紹介するのは、その Plantronics、Polycom の血を引き継ぐ Poly が手掛ける完全ワイヤレスイヤホンの『Poly Voyager Free 20』です!
※今回 メーカー様より『Poly Voyager Free 20』のレビュー用サンプルを提供していただきました。
【提供:株式会社日本HP】
目次
『Poly Voyager Free 20』の仕様と特徴
『Poly Voyager Free 20』の製品仕様は以下の通りです。
Poly Voyager Free 20 | |
---|---|
保証期間 | 2年 |
有線/ワイヤレス | ワイヤレス(Bluetooth) |
USBドングル付属 | × |
充電ケースインターフェース | USB-C |
マイク/ノイズキャンセル | Wind Smart テクノロジーとノイズキャンセリングマイク |
ANCテクノロジー(Active Noice Cancel) | 〇 |
AIノイズ・リダクション | Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform を搭載 |
トランスペアレンシー | 〇 |
スマートセンサー(着脱自動反応) | 〇 |
マルチポイント接続 | 2台のデバイスに同時接続 8台までデバイスを記憶 |
ワイヤレス通信 | Bluetooth 5.4 |
充電時間 | フル充電時間2時間(コンセント)、3時間(チャージケース) 10分の充電で約2時間の通話が可能 |
電源供給 | USB-CまたはQi ワイヤレス充電対応 |
連続通話時間 | 最大約12時間(イヤーバッツ単体)+42時間(チャージケース充電) |
連続待ち受け時間 | 最大約 30日間 |
ボタン操作 | 電源オン/オフ、Bluetooth® のペアリング、着信応答/通話終了、 ミュート、音声アシスタント、曲の再生/一時停止/スキップ、 ANCトランスペアレントモード、ステータスチェック |
重量 | イヤーバッズ(左/右)5.25g 充電ケース 50.96g |
防水性能 | IP56 |
設定ツール | Poly Lens Desktop Poly Lens Mobile |
イヤークッション | XS・S・M・Lのシリコン製イヤーチップ付属 |
対応OS | macOS、Android™、iOS、Windows |
同梱物 | USB-C 充電ケーブル、XS/S/M/Lのイヤーチップ クイック スタート ガイド、保証書、安全ガイド |
対応している音声コーデックについては記載がありませんでした。
設定ツール(コンパニオンアプリ)についてはPC、Mac、スマートフォンが対応している点もポイントが高いです。(注意事項あり、後述します)
『Poly Voyager Free 20』の特徴は以下の通りです。(公式商品ページより引用)
- 適応型アクティブノイズキャンセリング(ANC)
- イヤーバッズひとつに3つのノイズキャンセルマイク
- 強力な10 mmスピーカーで音楽も会話も生き生きと再生
- 4つのイヤーチップサイズでフィット感を調整
保証期間2年、マルチポイント接続対応、Qi ワイヤレス充電対応 は良いですね。
記載されていませんが、各種通知(接続されたなど)を音声で教えてくれるのも個人的に"○"です。(日本語にも対応しています)
ワイヤレス通信距離は最大 100ft/33m です。

『Poly Voyager Free 20』の実機をチェック
さっそく実機をチェックしていきましょう。
▼ コスメのような開き方の内箱には『Poly Voyager Free 20』を身に着けた女性の写真。

環境に配慮されたパッケージングで、かつ美しさを感じました。
『Poly Voyager Free 20』のセット内容
セット内容としては、イヤホン・充電ケース、USB-C 充電ケーブル、XS/S/M/Lのイヤーチップ、クイック スタート ガイドなどのドキュメント類です。

イヤーチップはあらかじめ本体に装着されているMサイズの他、XS、S、Lサイズのイヤーチップが付属しています。

これだけそろっていれば自分の耳にあったイヤーチップがチョイスできます!
さらに適したフィットになっているかをチェックできる機能(テイラーフィット)が Poly Lensアプリにあるため、フィット感だけではなくアプリでもチェックしましょう。
クイックスタートガイドは、わかりやすい図で説明されています。

付属のケーブルは USB-C=USB-C のタイプ。今時のインターフェースになっています。

充電ケースとイヤホン本体
『Poly Voyager Free 20』の充電ケースは丸みを帯びたやや横長の形状です。

充電時間は以下の通りです。
- 充電ケースとイヤーバッズ:約 3 時間
- イヤーバッズのみ:約 2 時間
- 充電ケースのみ:約 2 時間
また、充電ケースは Qi 認定ワイヤレス充電器と互換性があり、ワイヤレスでの充電も可能です!
イヤホン本体(イヤーバッズ)と充電ケースのトータルの重量は約 62gです。比較的軽い印象です。

充電ケースの後ろ側にUSB-Cの端子とケースボタンがあります。

ケース正面には細長い3つのLEDがあります。LEDは赤・緑・黄 のカラーで表示されます。

ケース側のLEDが充実していることもあり、イヤホン本体にはLEDなどの表示はありません。
▼ 充電ケースを開けたところ。

イヤホンの右側のみ Poly のロゴマークがプリントされています。

▼ マイク部分は"マイク感"のあるスリットがあります。ちょっとした穴だけよりもマイク信頼性が高い印象をうけます。

イヤホン本体の操作はタッチ操作ではなく外側の平らな面全体が物理ボタンになっています。

『Poly Voyager Free 20』を使ってみた感想
設定ツールが Win、Mac、Android、iOS に対応
さすが Poly !と感じたのは設定ツール(Poly Lens アプリ)が各種OSに対応していたことです。

通話もサポートした単なるイヤホンであればスマホの対応にとどまりますが、PC、Macもサポートするのは PCメーカー HP の仲間であり、かつ業務用ヘッドセットに真剣に取り組んでいる Poly のこだわりでしょう。
1点気になったのは、充電ケースのアップデートがモバイル端末からできず、デスクトップアプリを使用しなければならなかった点。

パソコンを持っていないと 『Poly Voyager Free 20』のすべてを最新の状態で使えないところは注意点でしょう。
音楽再生などサウンド面はどうか?
今回試用するなかで最初に驚いたのが音質の良さでした。
スマホに接続して楽曲を再生すると低域~高域をきれいに表現してくれるサウンドに驚きました!(ゴメンナサイ、サウンド面について、実はあまり期待していなかったのです…)
特にアプリでイコライザ(EQ)の設定を[低音]にするとムチャクチャ好みの音になりました!
気持ちいい!!
これはアリアリのありです!
ノイキャン(ANC)具合はどうか?
『Poly Voyager Free 20』は、ANC (アクティブ ノイズキャンセル) とトランスペアレント モードに対応しています。
ANCは周囲のノイズを打ち消してくれて役に立つ印象でした。
ただし、ノイキャンレベルの調整などはなく「適応型 (デフォルト)」と「標準」、そしてOFFの設定のみです。
使うかどうかはともかく、ANCを最強にしたい!(=持てる実力を最大限に発揮して!)と思うシーンもあるのですが「適応型」と言われるとブラックボックスとなり、レベル感がわかりません。
レビューするにしてね「今、全力でノイキャンしているのか」どうなのかがわからず若干困るところ。
そのような背景はありつつも確かにノイキャンは効いています。
ノイキャンオンからオフにしたり、耳からイヤホンを取り外すと「おぉ、こんなに雑音(ノイズ)があったのか!」と驚きます。
耳に違和感が来るほどではなく、自然な形で適度なノイズキャンセリングが効いているという印象です。
どちらかと言えば人の声がある程度聞こえてはきます。
聞こえはしますが、音楽再生を停止しても会話の内容は明確にはわからないレベル。(もちろん声量にもよるでしょう)
面白いのはその一方で、JRの電車内では車内アナウンスされる内容がしっかり認識できたのが印象的でした。
通話ノイズキャンセリングはどうか?
「AIで強化されたノイズキャンセリング」として説明を受けた通話ノイズキャンセリングはどうでしょうか?
(ここで「通話ノイズキャンセリング」とは電話の通話やWeb会議などで『Poly Voyager Free 20』を使用した際に、こちらが発言する際に周囲の雑音などを打ち消してクリアな音声で相手に伝えてくれるノイズキャンセリングを意味しています)
口元に位置するブームマイクはマイク=口の距離的に有利ですし、さまざまな圧縮の影響を受けるBluetoothに対してケーブルで接続する有線の方が信号品質として有利です。
そのような不利な条件はありつつも『Poly Voyager Free 20』であればWeb会議で安心して使えるという印象です。
次の動画では多摩川の川原にて鉄橋を渡る電車や車などの雑音が入る中で『Poly Voyager Free 20』を試した結果です。
『Poly Voyager Free 20』と手元にあったノートPC(Yoga Slim 750i Carbon(82EV003FJP))、HUEWEI FreeClip、Anker Soundcore Liberty 4 Pro とを比較しています。Zoomなどではなく、Windowsのカメラアプリで録画することでシステムやアプリによる通話ノイズキャンセリングの影響は最小限になっていると考えます。
当初は「あまり差がないのではないか?」と考えていましたが、動画を編集中に繰り替えし視聴していると『Poly Voyager Free 20』が最もストレスが少なく・安心して聞ける声になっていることがわかりました。
何が良いのかをシンプルに表現すると、発話中の声にのるノイズ(ざわつき)が最も少ないのが『Poly Voyager Free 20』でした。
(動画において私が発声している間の音を聞き比べてください)
各Web会議のシステム・アプリにおいても通話ノイズキャンセリング機能はありますが、複数のマイクの音を元にできるだけ入力時点でノイキャン処理をした上でシステムに流す方が、後処理のノイズキャンセリングよりも品質面で有利になるはずです。他社も複数のマイクを使っているハズですが、Polyの通話ノイズキャンセリング処理が1枚上手なのかもしれません。
感想まとめ
さまざまなメーカー・ブランドから多数のワイヤレスイヤホンが発売されており、個人的にも最早追うことをやめていました。
今回『Poly Voyager Free 20』をレビューしてみて、なるほど通話ノイズキャンセリングはまだまだ各社差がありそうだ!と認識しました。
しかも『Poly Voyager Free 20』は通話ノイズキャンセリングだけではなく、音楽再生においてもなかなかの性能を持っていて、かなり気持ちよくサウンドを楽しめるイヤホンです。
『Poly Voyager Free 20』ならば通勤時の音楽鑑賞などの普段使いだけでなく業務(Web会議など)でも使えるイヤホンとして完成度が高い商品でした!
手持ちのワイヤレスイヤホンでWeb会議に参加しているけど、どうも音質が今一つ…という悩みがある場合にはトライしてもよいかもしれません!(是非いま一度Web会議の録画などで自分の音声品質を確認してみてください)
▼ 購入する際には最下部のお得な情報もご確認ください!
お得な情報(公式割引クーポンあります)
メーカー様より『Poly Voyager Free 20』を割引で購入できる限定クーポンをいただきました!
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