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スマホジンバル「hohem XE」レビュー!3軸手ぶれ補正を搭載した軽量・コンパクトなジンバル!

2023年6月8日

3軸手ぶれ補正機能を搭載したスマートフォン向けジンバル「hohem XE」を試す機会を得たため、レビュー紹介します。「hohem XE」は軽量・コンパクトなスマートフォン向けのジンバルですが、3軸手ぶれ補正。機能としてはかなり本格的でスマホでの動画撮影がステップアップします!
なにより軽量コンパクト、そしてこの価格のジンバルで、手ぶれが抑えられ、クオリティの高い動画撮影できるなんて、良い時代になったなぁと感激しました!

Hohem XE は小さくて軽い3軸手ぶれ補正搭載のスマホジンバルだ!

「hohem XE」のポイントは以下の通りです。

ポイント

スマホで撮影した動画に滑らかさと安定感が増します!

  • 軽量・コンパクトで持ち運びが楽
  • 低価格(1万円前後)
  • スマホの取り付け、セッティングが簡単!
  • 3軸手ぶれ補正でスマホが安定。手ぶれを抑えたスムーズな映像に!
  • 8時間の連続使用可能!
  • 連携アプリにて効果的な撮影が可能!

▼ 今回紹介する商品はこちら!
hohem XE @ Amazon

本記事執筆にあたり、hohem XE をサンプル提供していただきました!

DJI OM 5 → hohem XE でジンバルの出番が増える!

スマホでの動画撮影のために DJI OM5 を当時1.8万円で2021年に購入しました。既にモデルチェンジが進んでおり、今では DJI OSMO Mobile 6 になっています。

この DJI OM5 ですが、たまーに使ってはいるのですが、正直なところ出番が少ない

私の中では、得られる効果に対して、重さやサイズ、使うためのわずらわしさが気になってしまっている状態なのです。

今回試した「hohem XE」であれば、重さについて、OM5 326グラム(ジンバル+磁気スマートフォンクランプ)が Hohem XE 259グラムと非常に軽量に、そしてサイズ感もかなりコンパクトになります!(DJI製品で価格帯の近い DJI OSMO Mobile SE の場合、ジンバル:約352 g、磁気スマートフォンクランプ:約31 gとなり、OM5よりもさらに重い)

hohem XE と  DJI OM5 のサイズ感の違い
格納状態でのサイズ感の比較。左 hohem XE 、右 DJI OM5。OM5はかなり立派。

OM5はDJIという安心感はありました。しかし、その重さ・サイズから出番が限られました。また、ジンバルとスマホの取り外しがワンタッチになる、磁気スマートフォンクランプという発想も良かったのですが、磁気クランプそのものが面倒な存在とも感じられ、個人的には実用的ではありませんでした。

hohem XE と  DJI OM5 のサイズ感の違い
使用状態にすると大きさの違いがよくわかる。左 hohem XE 、右 DJI OM5。

また、DJI の OM5の折り畳みも少し複雑でジンバルを「壊しそう」という不安がありました。一方「hohem XE」の固定ネジを併用した折り畳み方式はシンプルでわかりやすく「壊しそう…」という不安も少なく好感が持てます

DJI OM5 の良い所としては、DJIであるという信頼感、スティック部分が傾斜しており握りやすい事、トリガーボタン、延長ロッドの存在でしょう。腰をすえて長時間撮影をするならば、DJIを選択するかもしれません。

「hohem XE」ならば、小さなバッグにそのまま入れておき、撮影するときにさっと取り出すような運用も可能そうです。(強い力を加えると故障するリスクはありますが、ここは自己責任で)

より日常で利用できるジンバルが「hohem XE」です!
「hohem XE」なら旅行などに気軽に持ち出して使えます

より本格的に!という用途であれば上位機種でより操作性の高い hohem M6 をチョイスするとよいでしょう。

XE よりもさらにシンプルに、というよりカジュアルな自撮り棒+簡易ジンバル(2軸?)タイプの HohemQ もラインナップされています。
グリップ部が三脚にもなるところが良い!

求めるレベルによってラインナップから選択できるのも Hohem の魅力です!

Hohem の製品をチェック

hohem XE のスペックと特徴

今回試した「hohem XE Kit」のスペックと特徴について簡単に紹介します。

「hohem XE」の発売開始は 2023年4月下旬です。2023年モデルであり執筆時点では新商品になります。

製品仕様

「hohem XE」の製品仕様については以下の表の通りです。

モデル名hohem XE (iSteady XE)
製品重量259g (補助光、三脚を除く )
折りたたみ寸法179×79×39 mm
バッテリー3.7V/2000mAh
動作時間8時間
機械的な可動範囲パン:320°
ロール:320°
チルト:320°
制御可能な範囲パン:320°
チルト:-45°~+45°
対応スマートフォン重さ:280g以下
厚さ:11mm以下
幅:55mm~90mm
Xiaomi 10、Xiaomi 10 Pro、Xiaomi CC9 PRO のように、モバイルカメラがスマートフォンの中央付近に配置されているスマートフォンの場合、ジンバルのモーター部分が撮影画像に含まれます。

スマートフォンのカメラの位置によっては、ジンバルの一部が写ってしまう場合があります。(スマホ用ジンバルはいずれも同じ傾向にあります。こればかりは物理的に仕方がありません)

充電については、付属のケーブルにて ジンバルの USB Type-C 端子から充電をおこないます。

特徴

「hohem XE」の特徴は以下の撮りです。

  • スマホの撮影をよりクリエイティブで楽しくするために設計
    超軽量の素材と最新のテクノロジーを採用して、優れた安定性、強力なモーターと多機能性を備えています。
  • 安定したモーター、手ぶれ補正性能は3倍にアップ
    強力なモーターを備えたスタビライザーは、スマホを安定させるために必要なトルクを発生させることができます。コンテンツクリエイターにとって、よりクリアで安定した映像を撮影することができます。
  • 大容量バッテリー
    本製品は2000mAhの大容量バッテリーを搭載し、8時間の連続使用が可能です。長時間の撮影に対応できるため、より充実したコンテンツを制作することができます
  • Hohem Joyアプリ
    パノラマモード、ヒッチコック、移動遅延、分身モード、インセプションなどの様々なモードがあり、アプリをクリックするだけで完成し、ワンタッチ撮影を体験することができます。
    手のポーズでコントロールも可能。Vジェスチャーで録画開始、手のひらで録画停止が可能です。

「hohem XE」が対応するジンバル動作モード

「hohem XE」は以下のジンバル動作モードに対応しています。

説明における"追従"は"フォロー"と読み替えるとモード名称との関連がわかりやすくなります。また、"追従"=撮影者の動きに従う、"ロック"=撮影者の動きによらず元の位置をキープする と考えるとわかりやすいかもしれません。

モード説明
パン&チルトフォローデフォルトの動作モードです。 ハンドルを左右/上下に回転させると、カメラはハンドルの動きに追従し、ロールモーターは動きに追従せずにロックされます。
パンフォローハンドルを左右に回転すると、カメラもハンドルの動きに追従します。 -45°~+45°の角度範囲ではチルトモーターは追従せず、この範囲を超えるとジンバルはチルト動作に追従します。ロールモーターは動きに追従せずにロックされます。
オールロックロールモーターとパンモーターが動きに追従せずにロックされます。 -45°~+45°の角度範囲ではチルトモーターは追従せず、この範囲を超えるとジンバルがチルト動作に追従します。
POV(すべてフォロー)一人称視点のモード。パン、チルト、ロールを行うことができます。

POVは「Point Of View(ポイント・オブ・ビュー)」の略。一人称視点を意味します。

撮影意図によって、このモードを使い分けるとよいでしょう。(スティック側面のボタン操作でモード変更が可能です。)

「hohem XE」と「hohem XE Kit」の違い

hohem XE には「hohem XE」と「hohem XE Kit」が存在します。
違いとしては、調光可能な撮影用ライト(補助光ライト)が付属するかどうかです。

自分撮りが多い用途であれば、ジンバルの上部にマグネットで取り付けられる補助ライト(自撮りライト・フィルライト)があると便利でしょう!
ライトは色温度の変更(3段階)、明るさの調整(10段階)が可能です。

「hohem XE」の実機をチェック

「hohem XE」の実機をチェックしていきましょう。

▼ 「hohem XE」のパッケージ。

「hohem XE」のパッケージ(表)
hohem XE のパッケージ。黒基調でかっこいい。
「hohem XE」のパッケージ(裏)
hohem XE のパッケージ裏側には特徴などが書かれています。

▼ 「hohem XE」のセット内容。XE本体、三脚、収納ポーチ、USB Type-C充電ケーブル、ユーザーマニュアル。

hohem XE のセット内容

ユーザーマニュアルは日本語です。マニュアル記載のQRコードをスキャンすると hohemのYouTubeにジャンプできます。

▼ 付属の充電用USBケーブル。片側 USB-A、もう一方が USB Type-C。社外品となりますが、両端がUSB Type-Cのケーブルでも充電できました。

「hohem XE」の付属のUSBケーブル
付属のUSBケーブル。端子部分にHohemの刻印が入っており、好感が持てる。

このUSBケーブルに自社の刻印を入れているメーカーは信頼できる傾向にあると考えています。自社の商品に同梱するケーブルに対しても自社製品として大切に考えており、コストをかけて刻印しているはずだからです。小さなことですが、大切な事です。

▼ 「hohem XE」の本体は非常にコンパクトで軽量!これは使える!!

「hohem XE」の本体

▼ まずスティック部分に固定されているスマホホルダー部分を上に上げます。

「hohem XE」の英語の説明書き

本体にシールで貼られたこれらの操作ガイドについては、英語で記載されています。付属のマニュアルにも使い方は記載されているため、迷う事はないと考えます。
この日本語化の部分(ローカライズ)については、現時点では若干弱いという印象。hohemさん、もう少し日本語化を頑張って欲しい!

▼ アーム部分を延ばしたら、アーム途中にあるノブを閉めて固定します。

「hohem XE」の英語の説明書き

▼ あとはスマホを取り付けて電源をオンするだけです!

「hohem XE」のアームを延ばしたところ

▼ スマホは、一般的な自撮り棒などとどうようにスマホホルダーを広げて挟み込みます。

「hohem XE」の英語の説明書き

▼ スマホ自体はケースを外して取り付けた方がより安定しそうな印象です。

「hohem XE」へのスマートフォンの取り付け

▼ 本体には、モードや接続状態を表すLED、円形のジョイスティック、動画の記録開始停止ができるシャッターボタン(左下のボタン)、機能ボタンがあります。

「hohem XE」の中央操作部材とLED表示

「hohem XE」のシャッターボタンの機能は以下の通りです。

シャッターボタン機能
1回押し*写真・動画撮影の開始、停止
2回押し写真・動画モードの切替
3回押し前面・背面カメラの切替
* のみ iOSのカメラアプリでも反応。他は Hohem joy アプリでの撮影時に機能。

「hohem XE」の機能ボタンの機能は以下の通りです。

機能ボタン機能
1回押し横撮りと縦撮りモードの切り替え
2回押しジンバルを初期位置に戻す
3回押しインセプション(自動回転)
7回押し別売りリモコンのペアリング

▼ 右サイドにはMボタン(電源ボタン)とUSBポートがあります。

「hohem XE」の右側の電源ボタンとUSB端子

「hohem XE」のMボタン(電源ボタン)の機能は以下の通りです。

Mボタン(電源ボタン)機能
3秒間長押し電源オン・オフ
1回押し動作モードの切替(PF、PTF、L、POV)
2回押しスタンバイモード
5回押し自動キャリブレーション

▼ 左サイドにはズームスライダーがあります。上下で望遠・ワイドを切り替えます。(Hohem joy アプリでのみ機能)

「hohem XE」の左側のズームボタン

アプリでフォーカスを選択しているときにはフォーカスをファー・ニア方向に移動することも可能です。

XE の底面には三脚穴とストラップホルダーが配置されています。ストラップを付けておくと安心です。

「hohem XE」の底面の三脚穴とストラップホール

▼ こちらが「hohem XE」に付属のミニ三脚。この三脚も X と思われる刻印デザインになっています。なかなかこだわったデザインです。

「hohem XE」に付属する三脚

▼ 三脚の上部には三脚ネジがあり、「hohem XE」に取り付けることができます。接する面はやわらかな素材になっており、安定性が高くなるように配慮されています。

「hohem XE」に付属する三脚の三脚ネジ部分

▼ 「hohem XE」に iPhone 11 Pro を取り付け、さらに 三脚も取り付けました!カッコイイ!

「hohem XE」に三脚、スマホを取り付けた状態

▼ 「hohem XE」+三脚 時の重さは約293g。同様の自家測定で「hohem XE」の本体が261gでしたので、三脚は約32g。

「hohem XE」と三脚をあわせた重量

「hohem XE」は軽くてコンパクトなのが良いです!

Hohem Joy アプリケーションについて

マニュアルなどに記載されているQRコードから Hohem Joy アプリがダウンロードできます。(App Store、Google Play にて検索してもOKです)

▼ QRコードスキャンで表示されるダウンロードページ。https になっていない点が少し不安です。

Hohem joy アプリへの案内サイト

▼ Hohem Joy アプリをダウンロードします。

Hohem joy アプリ

上記スクショは2023年5月時点の状態で1件の評価。2023年6月7日時点で、2件の評価です。不評な場合にはみなさん怒りを書き込みますが、評価が少ないのは不満があまりないか、あまり使われていないのかのどちらかです。hohemのジンバルはそれなりの数が出ているはずなので、不満が少ないのかもしれません。

▼ アプリを立ち上げてジンバルに接続すると、ファームウェアの更新案内が表示されました。「hohem XE」を購入したら、必ずHohem Joyを接続して、ジンバルを最新の状態にしましょう

Hohem joy アプリによるアップデート通知

▼ Hohem Joy アプリで面白いと思ったのは、Moment で遊ぶことです。ここでは一部のみ紹介します。
SF映画のような雨の動きが合成される「雨滴制御」。

Hohem joy アプリにおけるMoment「雨滴制御」

ジンバルが回転することで不思議な映像を撮影する「インセプション」。

Hohem joy アプリにおけるMoment「インセプション」

位置を変え、複数回の撮影をおこない合成画像を作成する「魔法の分身」

Hohem joy アプリにおけるMoment「魔法の分身」

アプリに含まれる、この Moment を試してみるだけでもかなり楽しめます!!

「hohem XE」の感想

「hohem XE」は、3軸手ぶれ補正機能を搭載したスマートフォン向けジンバルです。軽量・コンパクトで手ごろな価格が魅力的です。

「hohem XE」

実際に撮影してみて、かなり使える!と感動しました。

▼ 実際撮影してジンバルの効果を確認した動画を YouTube で公開しています。

「hohem XE」は以下のように手持ちで撮影するよりも動画のクオリティを上げたい場合に有効です。

  • SNSなどに上げる動画のクオリティを上げたい
  • 旅行の思い出をスムーズな動画にしたい
  • 学校の発表会などを安定した動画で記録したい

実害は少ないと考えますが、注意点・気になった点としては以下の点があります。

少し気になったところ

水平方向の左右回転スピードに差がある
ジョイスティックにて水平方向に回転させる際に右方向・左方向との間に速度差があります。
一方がもう一方の半分程度の速度というイメージで、これは製品仕様だそうです。(微調整用途かしら?)
実使用上、ほぼ影響は無いと考えますが、モーターによる左右方向への回転を重視する方はご注意ください。
(多くの場合は、手で方向を変えてパンさせると思います)

角度によってはアームの映り込みが発生
頻度は少ないものの、まれにアームの映り込みが発生する場合があります。
YouTube動画にて現象を紹介しています。(該当部分こちら
『映像作品』というレベルならば映り込み厳禁ですが、個人的にはSNSレベルであれば問題にならないレベルだと考えます。

今後の日本でのサポート体制強化に期待
最後の気になる点としては、日本語でのサポートが手薄かな?と感じるところ。(2023年6月現在)
日本語の公式サイトも見つかりませんし、日本語マニュアルをオンラインで確認することもできません
英語と中国語に対応した公式サイトは存在するため、日本語対応もしてくれればなぁ、と期待しています!
私の入手した商品に同梱の紙の説明書に書かれているコールセンターは、アメリカ、イギリス、カナダ、ブラジルのみで日本のhohemコールセンターは存在しない模様です。
関係者に確認したところ問い合わせについては servicezy@hohem-tech.com にてメールで受け付けてくれるそうです。
【追記・修正】ユーザーマニュアル(PDF)についてはアマゾンの商品ページから閲覧可能でした。(商品ガイドとドキュメントの欄にリンクがあります)そのマニュアルには、問い合わせ先メール、Facebookでの問い合わせQRコードが掲載されています。

細かな気になる点はありますが、サイズ・軽さが魅力的で、リーズナブルな価格の「hohem XE」はなかなか使えるジンバルです。

「hohem XE」は、カメラ振動を抑えたスムーズ動画をスマートフォンで撮影したい方におすすめできます!
(結構気に入っています!)



  • この記事を書いた人

The そうじろう

モノ系ブロガー。2014年から「モノ好き。ブログ」を運営。製品レビュー歴は10年を超えます。長年とあるメーカーに勤務し製品設計・開発に従事してきた経験を活かし、独自の視点でその製品の良さ紹介しています。

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