もうこのカメラ、個人的には「未来キターー!!」と叫んでしまいそうになるほどのガジェット「OBSBOT Tiny 4K」。4Kのカメラ+上下左右に動かせる電動の雲台+AI技術!凄すぎて「こりゃ何に使えばいいのか?」と戸惑ってしまうほど。
映画「アイアンマン」でトニー・スタークが自身の研究開発の状況を外部の自動カメラで撮影していたりしていますが、まさにソレ!
では、このカメラで何が起こるのか?
OBSBOT Tiny 4K をPCに接続することにより、PCの外部カメラ(例えばWebカメラ)として使えます。
そしてそのカメラの映像の取得には、ソニーの4K撮像センサーが使われており、高画質。
さらに、電動の雲台とカメラ内部にインテグレートされたAI技術により、画角内の人物をパン(横方向)、チルト(上下)し、かならず画面内に収まるらように追尾してくれるのです!(=カメラマンいらずです!)
この雲台の動き、追尾技術にしびれました。
じゃあ、それで何ができるのか?を紹介すると・・・
① 高画質なWebカメラとして使う!
単純にビデオ会議に OBSBOT Tiny 4K 使うのもありです。
実際に電送される解像度などは圧縮され低解像度になるハズですが、元の画質の素性の良さが効いてきます。
さらに窓の外などの明るい部分を白飛びさせないHDRによってバランスのよい映像に仕上げてくれます。
また、カメラ自身が上下、左右に向けを変え、自動で常に画角内に自分の顔をうまく納めてくれます。
これまで手動で行っていた画角調整・カメラ位置調整が不要になります。
結果、歪みの少ないレンズの中心部を使う事になり、素直な写りになる点もGoodです。
テレワークのカメラ映像をアップグレードするのもよいですね。
② 動画・映像配信に使う!
OBSBOT Tiny 4K は、画質の良いカメラであるため、PC経由で映像をストリーミングする用途に向いています。
4K解像度にも対応しており、高画質での配信も可能。
しかも、人物の追尾機能により、カメラを触ることなく自分が中心の画角にしてくれます!
オンライン授業・オンラインレッスンのような用途にも使えますね!
③ 動画収録に使う!
YouTubeなどの動画編集素材を収録する用途で使えます。
ミラーレスカメラ + OBSBOT Tiny 4K の2台のカメラで同時に収録し、マルチカメラとして編集すればバリエーションのある画角で映像を仕上げることができます。
ミラーレスカメラでは全景をおさえ、OBSBOT Tiny 4K では比較的近距離に配置し、人物追尾を有効にして撮影するとよいでしょう!
人物が左右・上下に動きのあるシーンならば、OBSBOT Tiny 4K でのスムーズな追尾により画面中央に人物を配置してくれます。
パンニングを OBSBOT Tiny 4K に任せることでカメラマンレスでの撮影も可能です。
OBSBOT Tiny 4K の価格は、39,999円。この価格で4K高画質の電動雲台付きのカメラが手に入ると考えると十分価値があるのではないでしょう!?
VGP 2022 SUMMER の<テレワークデバイス(ビジュアル関連機器)部門>を受賞しているというのも、製品の価値が認められた結果です!
OBSBOT Tiny 4K webカメラ AI自動追跡 4K UHD対応 オートフォーカス HDR機能付き
この記事では、手ごろな価格で未来が現実になる映像デバイス「OBSBOT Tiny 4K」について、動画も交えながら詳しく紹介していきます!
記事執筆にあたり、メーカー様より紹介用のサンプル機材をご提供いただいております!
目次
OBSBOTとは?
まずは ブランド名である OBSBOT(オブスボット) について知っておきましょう。
以下の紹介文はプレスリリースより引用。OBSBOTは、中国の企業 REMO TECH(リモ・テク)社のブランドです。
【OBSBOTについて】
REMO TECH Co., Ltd.は、2017年12月に設立されたAIを活用した映像撮影技術に特化した専門メーカーです。中国深圳市に本社を置き、浙江省杭州市にアルゴリズム開発センターを設けています。現在、150以上の国と地域に製品を輸出しており、積極的な海外市場開拓を行っています。2017年の設立以来一貫して、「これまでにない映像体験を提供する」という理念のもと、製品開発に励んでいます。代表的な製品としては、プロ仕様の高性能AI WEBカメラ「OBSBOT Tail」、一般消費者向けAI WEBカメラ「OBSBOT Tiny」、自動追跡スマートフォンスタンド「OBSBOT Me」、 AIオートフレーミングカメラ「OBSBOT Meet」などのシリーズを展開しています。前モデルの「OBSBOT Tail」は、AIによる自動追跡機能を備えたカメラとして世界中で話題となり、米TIME誌による「BEST INVENTIONS of 2019」を始めとする、世界の優れた発明やデザインに贈られる様々な賞に選出されました。
【会社概要】
■会社名:REMO TECH Co., Ltd.(通称:Remo Tech レモテック)
【中国語会社名:睿魔智能科技(深圳)有限公司】
■設 立 :2017年12月
■代表者:CEO兼FOUNDER 劉博(LIU BO)
■資本金:2,000 万元
■本社住所
〒518000 中国広東省深圳市南山区西麗街道国際創新谷7棟A座1503室
Room 1503, Building 7A, International Innovation Valley, XiLi, Nanshan District,
Shenzhen, Guangdong, China 518000
推測ですが、OBSBOT の"OBS"はフリーの配信ソフトウェア "OBS Studio"の「Open Broadcaster Software」が由来かな、と思います。また BOTは タスクや処理を自動化するためのアプリケーションやプログラムを指す"ボット"が由来でしょう。映像とAIの組み合わせを表しているのだと考えます。
OBSBOTの商品については、ヨドバシやビックカメラでも取り扱いが開始されているようです。このことから、ある程度の信頼のある商品と考えてよいでしょう。(実際に出来が良いです!)
OBSBOT Tiny 4K の仕様と特徴について
OBSBOT Tiny 4K の製品仕様、特徴について紹介します。
製品名 | OBSBOT Tiny 4K |
製品型番 | OWB-2105-CE |
製品サイズ (マグネット台なし) | 89.5mm x 58mm x 58mm |
重量 | 147g(マグネット台なし) 176g(マグネット台あり) |
色 | ブラック |
有効画素数 | 800万画素 |
撮像素子 (イメージセンサー) | 1/2.8インチソニー製のCMOSイメージセンサー搭載 |
ズーム倍率 (デジタル含む) | 最大4倍 |
F値 (広角側) | 2.2f |
最大動作速度 | 120°/秒 |
最大解像度 | 4K@30 fps, 1080p/60 fps |
対応解像度 | 3840×2160、1920×1080、1280×720、960×540、640×360 |
視野角 | 86°広角 |
対応OS(管理アプリ) | Windows7/8/10/11 macOS10.13~ |
付属機能、特徴 | 4K UHD対応、自動追跡、ジェスチャーコントロール、4倍ズーム機能、オートフォーカス、HDR対応、マイク内蔵 |
付属品 | OBSBOT Tiny 4K 本体、USB-C to USB-C ケーブル (1.5 m)、USB-C (メス) to USB-A (オス) アダプター、 USB-A to DC 給電ケーブル、マニュアル、保証書、マグネット台 |
「OBSBOT Tiny 4K」は、その名の通り 4K解像度に対応した Webカメラです。
【ご注意】「OBSBOT Tiny 4K」単体では記録機能を持っておらず、必ずPCを接続する必要があります。またバッテリーも内蔵しておりません。
「OBSBOT Tiny 4K」のセット内容
「OBSBOT Tiny 4K」のセット内容は以下の通りです。
- OBSBOT Tiny 4K 本体
- USB-C to USB-C ケーブル (1.5 m)
- USB-C (メス) to USB-A (オス) アダプター
- USB-A to DC 給電ケーブル
- マニュアル、保証書
- マグネット台
ケーブルが1.5mと長いところが嬉しい!
USB-CをUSB-Aに変換するアダプター、電源給電用のUSB-A=DCケーブルも付属しており、インターフェースに困ることはなさそうです。
「OBSBOT Tiny 4K」は三脚への取り付けにも対応していますが、付属のマグネット台を使う事でPCのモニター上部に「OBSBOT Tiny 4K」を設置することができます。
Web会議での利用に便利です!
「OBSBOT Tiny 4K」と台とがマグネットで固定というのがカッコイイ!!
また、ケースが付属しており、未使用時の格納やバックに入れての移動時に便利です。
「OBSBOT Tiny 4K」の外観を紹介
「OBSBOT Tiny 4K」本体について紹介していきます。
本体の重量は、実測で 146g。
付属品も含めてケースに入れた状態で 377g!これなら持ち運びも苦になりません。
デザイン、質感、ともによく物欲をそそられます!
背面下部にはDC入力、USB-Cの端子があります。
底面には三脚穴があり、一般的な三脚を取り付けることが可能です。
対応解像度、フレームレートについて
「OBSBOT Tiny 4K」が対応している解像度は、3840×2160(4K UHD)、1920×1080(フルHD)、1280×720(HD)、960×540、640×360。縦横比が 16:9 の系列の解像度をサポートしています。フレームレートとしては 4K時には最大30fps、フルHD時には最大60fpsです。仕様上のフレームレートとしては、24fps、20fps、15fpsもラインナップされています。
最大解像度: 4K@30fps, 1080p/60 fps, MJPEG, H264
対応解像度: 3840x2160, 1920x1080, 1280x720, 640x360対応フレームレート:
MJPEG: 3840x2160@[30 24 20 15], 1920x1080@[60 30 24 20 15], 1280x720@[60 30 24 20 15],960x540@[60 30 24 20 15], 640x360@[60 30 24 20 15]
YUV: 3840x2160@[1], 1920x1080@[5], 1280x720@[10 5], 960x540@[15 10 5], 640x360@[30 24 20 15 10 5]
H264: 3840x2160@[30 24 20 15], 1920x1080@[60 30 24 20 15], 1280x720@[60 30 24 20 15], 960x540@[60 30 24 20 15], 640x360@[60 30 24 20 15]
選択できる解像度、フレームレートについては、使用するアプリによっても異なります。例えばWindows標準のカメラアプリでは、30fps、60fpsしか選択できませんでした。
配信用ソフトウェア OBS Studio では細かな設定が可能です。
上記スペックの通り、OBS Studioでは 映像フォーマットとして、YUY2(YUV)、MJPEG、H.264が選択可能です。
また、設定した映像フォーマットに従ったフレームレートが選択可能でした。(さすがOBSBOT!かなりマニアックです!)
YUV選択時はビデオコーデックでの圧縮がかかっていないためデータ量が多いためでしょう、4K時のフレームレートは1fpsのみの対応です。
映像のディレイとしては、私の環境では 4K30fps設定にて 約160ms ディレイ、FHD60fpsで 約100ms ディレイでした。(参考用概略の数値です)
ディレイについてはビデオコーデックによっても異なり、MJPEGがもっとも反応がよく、次が H.264となります。
「OBSBOT Tiny 4K」では、解像度、フレームレートについては多くの組み合わせをサポートしていました。サブカメラとして使うときにもフレームレートを合わせやすかったり、シネマライクな24fpsも選択可能できることから、自由度の高さが映像制作に効くと考えます。
センサーサイズとしては 1/2.8。iPhoneでいうと iPhone 12・ iPhone 11の世代の 1/2.55 と iPhone X の 1/2.93 の間のサイズ感です。ソニー製センサーということで、画質面でも期待が持てます!
デジタルズーム機能あり
デジタルズームで4倍まで拡大ができます。デジタルズーム機能があると、広角過ぎて写って欲しくないモノをカットしたい場合など、ちょっとした画角の調整に便利です。
しかもズーム操作をジェスチャーでおこなうことができるのもポイントです。
ジンバル機能
「OBSBOT Tiny 4K」はジンバルと一体になっていることが特徴です。(しかもコンパクト!)
ジンバルのスペックとしては以下の通り。
ジンバル着脱可否:着脱不可
動作範囲:パン(横軸): ±150°,チルト(縦軸)t: ±45°
構造上可動範囲:パン(横軸): ±160°,チルト(縦軸)t: ±90°
最大速度:120°/s
実際に動作させてみると、ほほ構造上可動範囲内で操作が可能でした。
パンについては感覚的にほぼ360度のイメージで、ちょうど真後ろに立っているカメラマンが写らない程度に首振りが可能です!
動作はスムーズで、駆動音も聞き取れないレベルです。本体にマイクがあるため、かなり静音性にはこだわって設計されたと思われます。
人物の自動追跡が実に便利!
「OBSBOT Tiny 4K」の便利機能である人物の自動追跡。この機能がスゴイ!
ジェスチャーにより自動追跡のスタート・ストップも可能です。
この追跡処理を「OBSBOT Tiny 4K」内で処理しているのです!
実に優秀です。是非動画をチェックしてみてください!
レンズ面が下向きになるのでプライバシーが安心
PCに内蔵、または接続されたカメラについては「撮影されていないだろう」とは思いつつもレンズがこちらを向いているため、見られているような気がします。
モノによっては、プライバシーに配慮した物理的なカバーが用意され、カバーを閉じることで安心感を得ることができます。
「OBSBOT Tiny 4K」の場合、カメラを手動で下向きにすればスリープになります。
カメラの通信がなくなったりした場合や、専用アプリ・リモコンからスリープさせた場合にも都下向きになります。
稼働時にはレンズの下向きが解除され、さらにLED表示がされます。
非常にわかりやすいですね。
オプションのリモコンが便利!
別売になりますが、「OBSBOT Tiny 4K」には専用のリモコンが用意されています。
- 電波式ワイヤレスリモコン(2.4GHz帯、到達距離 10m)
- 最大4台のOBSBOT Tinyを同時に制御可能
現場に被写体である自分一人しかいない場合やカメラマン一人で複数のカメラを操作する場合に便利です。
受信用の専用レシーバー(ドングル)をPC・MacのUSBポートに接続すればOKです。(要 OBSBOT TinyCam アプリケーション)
リモコン操作の機能
- 自動追跡スタート/ストップ
- ズーム調整
- パン・チルト微調整
- プリセットポジションの切り替え
- 接続中のデバイスの切り替え
- 電源オン/オフ
リモコンは持っていると結構便利です!
OBSBOT Tiny 専用リモコン ワイヤレス 2.4GHz 電波式
「OBSBOT Tiny 4K」を使ってみた感想
「OBSBOT Tiny 4K」を試用している感、興奮しっぱなしで楽しくてしょうが無かったです。
やはり4KをPCで記録できるという点、自動で追跡するという点が響きました。
画面内の被写体を追尾・追跡するという処理自体はカメラ・スマホなどで当たり前になっていますが、その動作をジンバルでメカニカルに追跡する姿を見ると興奮しちゃいますよね!?マジでカッコイイ!
しかもサイズが非常にコンパクトで、まさに "Tiny"(小さい)!!
気になった点も紹介します。
4Kでの出力を継続すると台座部分が熱くなることがありました。
テーブル上に置いたり、スタンド・三脚に設置することが多いため問題になるとは考えにくのですが、手に触れる場合にはご注意を。
「OBSBOT Tiny 4K」は単なるWebカメラとしても使えますが、OBS Studio などを使い、配信系のシーンにおいても実力を発揮すると考えます。マルチカメラの一台として使えば映像に深みが出せると考えます。
また、複数台の「OBSBOT Tiny 4K」にも対応した純正アプリ OBSBOT TinyCam、別売の純正リモコンを組みあわせることによってより、さまざまな撮影シーンにおいて便利に使いこなすことが可能です!
人気のスイッチャー Blackmagic Design の ATEM mini の入力ソースとしたい場合には、HDMIに変換するアダプターも用意されているようです。(UVCをHDMI出力に変換するアダプター!日本ではまだ未発売の模様)
「OBSBOT Tiny 4K」は非常に魅力的な商品でした!!
今後の OBSBOT の製品展開にも期待!です。
OBSBOT Tiny 4K webカメラ AI自動追跡 4K UHD対応 オートフォーカス HDR機能付き