『Surface Headphones 2』 は、40mm径の大型「フリーエッジドライバ」、アラウンドイヤー型のカップ、アクティブノイズキャンセリング、左右ハウジングの側面が音量やノイズキャンセル性能を調整するダイヤルになったデザインが特徴のヘッドホンです。自腹で購入したので、感想などを紹介します!
購入前は心配(笑)だったのですが、かなり気に入っています!!
Surface Headphones 2@マイクロソフト公式ストア
Surface Headphones 2
お気に入りの音楽やショーを、これまでにないような体験でお楽しみください。一日中快適で、音質が向上、バッテリー寿命も延長された Surface Headphones 2 は、13 レベルのアクティブノイズキャンセレーションに音声、タッチ、指先コントロールを備えています。ライト グレーと、新しいマット ブラックの 2 色。
目次
『Surface Headphones 2』 について
『Surface Headphones 2』は、2019年1月に発売された 「Surface Headphones」 の進化版です。今回、基本性能の向上、価格の見直しが行われました。
旧モデルからの変更点 MS公式による初代 「Surface Headphones」 と 「Surface Headphones 2」 との新旧比較表が見当たらず、製品発表時のメディアが掲載した情報などから新旧には下記の違いがありそうです。
新旧変更ポイント
- 価格の変更
- マットブラックの追加
- イヤーカップ部分が90度回る構造から180度回る構造的に。(首かけ時の快適性が向上)
- 音質の強化
- Bluetoothの音声コーデックにaptXを追加
- ノイズキャンセル性能の強化
- バッテリー駆動時間が15時間から20時間へ延長(アクティブノイズキャンセリング有効・Bluetooth接続時)
価格も含め、初代 Surface Headphones の弱点が改善され、かなり使える製品にスペックアップしています。
ノイズキャンセルについては、"人間の声にあわせてチューニングされ、「自宅作業中に家族の声をかき消す」ような使い方ができる"とのことです。 通常ボーズなどのノイズキャンセルは人の声を通すように作られている事が多く、カフェなどで隣席の会話が結構聞こえるケースがままあります。
本当に集中したい時には人の声を消したいはずなので、このチューニング配慮はいいかもしれません。
技術仕様での比較は下記の通り。 違いはマットブラックの追加、バッテリー駆動時間、Mac OSのサポート記載が無くなった点のみです。
Surface Headphones | Surface Headphones 2 | |
本体サイズ | 長さ: 204 mm | 長さ: 204 mm |
幅:195 mm | 幅:195 mm | |
深さ:48 mm | 深さ:48 mm | |
重量 | 290 g | 290 g |
外形 | 色: グレー | 色: ライトグレー、マットブラック |
再生周波数帯域 | 20 ~ 20kHz | 20 ~ 20kHz |
ノイズ キャンセリング レベル調整 | アクティブ ノイズ キャンセル 最大 30 dB | アクティブ ノイズ キャンセル 最大 30 dB |
パッシブ ノイズ キャンセル 最大 40 dB | パッシブ ノイズ キャンセル 最大 40 dB | |
スピーカー | 40 mm Free Edge ドライバ | 40 mm Free Edge ドライバー |
音圧レベルの出力 | 最大115 dB (オンになった状態でケーブル接続経由 1 kHz、1 Vrms) | 最大 115 dB (電源オン時にケーブル経由で 1kHz、1Vrms) |
最大115 dB (Bluetooth接続経由 1 kHz、0 dBFS) | 最大 115 dB (Bluetooth® 接続で 1kHz, 0dBFS) | |
充電中 | フル充電にかかる時間は 2 時間以下 | フル充電にかかる時間は 2 時間以下 |
バッテリー駆動時間 | 最長 15 時間のバッテリ寿命 (Bluetooth から音楽を再生し、ANC オン) 音声による有効化をオフにすることで最大 18 時間のバッテリ寿命 | 最大 20 時間 (Bluetooth® から音楽を再生し、ANC オン) |
USB コードの長さ | 1.5 m | 1.5 m |
オーディオ ケーブル の長さ | 1.2 m | 1.2 m |
入力 | USB-C コネクタ 3.5 mm オーディオ コネクタ | USB-C™ コネクタ 3.5 mm オーディオコネクタ |
センサー | なし | |
互換性 | Windows 10、iOS、Android、MacOS | Windows 10 以降、Android 4.4、iOS 9、Bluetooth 4.1/4.2 |
ボタン/コントロール | 電源ボタン、 マイク消音ボタン、 音量ダイヤル (右耳)、 ノイズ キャンセリング ダイヤル (左耳) | 電源ボタン、 マイク消音ボタン、 音量調節ダイヤル (右耳)、 ノイズ キャンセリング 調節ダイヤル (左耳) |
主な同梱物 | Surface Headphones | Surface Headphones 2 |
キャリーケース | キャリー ケース | |
USB ケーブル | USB ケーブル | |
オーディオ ケーブル | オーディオ ケーブル | |
クイックスタートガイド | クイックス タートガイド | |
安全性および保証に関するドキュメント | 安全および保証に関する書類 | |
保証 | 1 年間のハードウェア保証 | 1 年間の限定製品保証 |
価格が 40,678円(税込)→3,2428円(税込)の変更は大きいです。
『Surface Headphones 2』 の実機レビュー!
それでは『Surface Headphones 2』 の実機を確認していきましょう。
今回購入したのは新色のマットブラックです。
Surfaceらしいグレーもよいのですが、ヘッドホンらしいブラックをチョイスしました。
正直、ヘッドホンにしては大きなボックスです。(25cmx24.5cm)
フタを開けるとドーンと大きなケースが見えます。
バッケージ内容としては、キャリーケースに入ったSurface Headphones 2本体、USBケーブル、オーディオケーブル、そしてドキュメント類です。
ケース自体は四角で、厚みが傾斜しています。
なるべく厚みを抑えるデザインで、ビジネスバッグなどへの収まりもよさそうです。
フックに引っかけることのできるデザインでオフィスでの格納にも配慮したデザイン。ファスナーを開けるときに支える手で握りやすいように裏側にくぼみもあります。(気づきにくいですが、良くできています)
↓ USBケーブル、オーディオケーブルもブラックでした。
付属のUSBケーブルは USB-C=USB-Aのタイプです。
オーディオケーブルにはインラインマイク付きになっており、ケーブル使用中の通話の場合は、オーディオケーブルのマイクが音声を拾います。
↓ケーブルが固定されている台紙には操作方法が図解で紹介されており、わかりやすいです。
こちらが『Surface Headphones 2』の本体。この質感が写真で伝わるでしょうか。
『Surface Headphones 2』の魅力である、ハウジング周囲のダイヤル構造。このダイヤルの滑らかさとその構造を考えると価格が少し高くなっても仕方がないですね。
物理的なボタンは右側に集中しています。電源ボタン、ミュート ボタンがあります。
ミュートボタンを搭載するところが、仕事での利用を前提とした思想になっており、ユニークなポイントです。
イヤーパッドはかなりのモフモフで気持ち良いです。
『Surface Headphones 2』の改良ポイントとして、首掛け時に内側にも回転できるようになりました。
個人的には今回の回転追加により、コンビニに入り首掛けにしたとき等に皮脂でテカったクッションを内側に隠すことができるのが非常にうれしいです。
SONY、Boseのノイズキャンセリングヘッドホンと比較(外観)
『Surface Headphones 2』と、SONY、Boseのノイズキャンセリングヘッドホンとで外観の比較してみましょう。
SONYのWH-1000XM3、Bose Noise Cancelling Headphones 700 がベンチマークとなるかと思います。*今回は音質、ノイキャンの比較は実施しません。
『Surface Headphones 2』は他の機種よりもやや横に広がった印象です。
↓ スライダーを前回にした状態です。
長さ方向で比較すると、わずかですが『Surface Headphones 2』が短いのです。
僕は頭のサイズが大きいのですが、他の機種と比較すると、耳の下側の耳たぶが少しパッドにはさまれたり、折りたたんで格納するような状況です。(ソニー、ボーズなら大丈夫なのです)
頭でか族の方はサイズについて少しご注意を。
エクステリアも音やノイキャンについても他のメーカーに『Surface Headphones 2』が負けているとは考えません。価格改定により、十分戦える存在になっていますし、PCとの接続メインの方にとっては『Surface Headphones 2』を選択する理由もあると考えます。
Surface Audio アプリに対応
「Surface Headphones 2」は、Surface Audio アプリに対応しています。
スマホと接続する際も、PCと接続する際にもそれぞれ Surface Audio アプリをインストールしておくことがオススメです。
言語の変更もFWの更新で。
製品ファームウェアの更新も Surface Audio アプリ経由にて行います。
今回はアップデートが不要でしたが、アップデートする場合には、Windows 10 のPCとUSB接続して実施する方法が速いようです。
音声プロンプト(接続やバッテリー残量の音声案内)の言語は出荷時に英語になっていますが、これを日本語に変えることができます。音声プロンプトの言語にはファームウェアの更新が必要です。
今回、日本語化するためにWindows PCとUSB接続しファームウェアの更新を実施しました。USBでの更新の際はワイヤレスで音楽利用を継続することができます。(最後にヘッドホンの再起動が入ります)
言語の変更のための更新では10分弱で完了しました。
Surface Audio アプリでできること
Surface Audioアプリでは、音量、ノイズキャンセリングの設定、バッテリー状態の確認の他に、ペアリングデバイスの管理、イコライザー、ファーム更新、言語設定などが可能です。
特に、イコライザーによる調整は重要です!
音声プロンプトについて
正直に書きます。
音声プロンプト(音声ガイド)についてはもう少し頑張って欲しい。
「定型文」と接続先名のような「内容が変化する部分」とでは声やトーンが異なり、二重人格のような印象になります。(かなり慣れましたが)
二人の声が入り混じり、流ちょうな人とそうでない人とが交互にしゃべるようなイメージです。
同じSurfaceでも音声プロンプトについては、先日購入した Surface EarBudsのほうが質感が良い。
Surface EarBuds と 『Surface Headphones 2』とではベースとなるプラットフォームが異なるのかな・・。同時期の発売であれば、合わせて欲しかったと思います。
音声プロンプトを英語から日本語に変えました。
日本語の声は、声のトーンとしては柔らかいのですが、ややクールな印象。
(綾波レイのようなイメージです。ひょっとするとEarBuds と同じ声なのかもしれませんが・・)
電源オン時に「こんにちは」、電源オフ時に「さようなら」とささやいてくれます。
少しオイオイと思っているのは、接続されたデバイス名の紹介です。
「iPhone (接続デバイス名 ここは機械的な声)」「つぎに接続されています」という順番でアナウンスされます。(2020/6/14時点)
順番逆だよ!
そこで言うなら「つぎに接続されています」だよ。
と毎回思います。(かわいいと言えばかわいいのですが・・)
前項でもサラリと書きましたが、Surface Audio アプリ(PC版) でのFW更新の最後も確認ボタンが「フィンランド語」と書かれています。(2020/6/14時点)
ローカライズに関して、日本でチェックしているのか心配になります。
もう一つ残念な点として、起動時に聞くことになる音声プロンプトの音質があまり良くないところ。(これも不思議な事に慣れてきますが)
楽曲再生時の音とは別物であることは理解できるのですが、これによってヘッドホン自体の音質の第一印象が悪くなります。
音声データの容量などの都合もあるかと思いますが、製品の品位にかかわる部分なので改善されるとよいな、と思います。
Bluetooth接続について
街中での接続継続性については確認できていませんが、スマホやPCとの接続はスムーズに行うことが出来ました。
「Surface Headphones 2」は マルチデバイスでの接続が可能で、二つのデバイスを接続することができます。(これ便利。PCとスマホの両方を接続しておけるのです!)
Officeとの連携では Bluetooth LE による接続されます。これにはSurface Audioのインストールが必要のようです。
ノイズキャンセリング機能は強力
『Surface Headphones 2』のノイズキャンセリングは エアコンの音 などを明確に除去してくれます。
結構、強力なノイキャンです。
それなのに耳がツンとしにくい印象。(これ助かります)
本体左側のダイヤルでノイズキャンセリングの強度を13段階で調整できるというのですが、明確に13段階を認識できないようにスムーズに可変します。
ダイヤルをじわりと回していくとファンの音などがすぅーっと消えていくのが面白い。
「この程度のノイキャンでいいかな?」という部分でダイヤルの回転を止めればよい。
上限に達したらポー、下限に達したらプッ、周囲音取り込みになるとビーというように電子音で教えてくれる。
一方、Surface Audio アプリでのノイキャン設定では「増幅された音」「低」「中」「高」 の4段階しかない。選びやすいのですが、13段階というのはどこにいったのだろうか・・・?
『Surface Headphones 2』の特徴である、"人の声もキャンセルする"という部分についてはまだ確認ができていません。
コロナウイルスの状況が改善した頃合いを見て確認したい。
各種集中した作業の中で、『Surface Headphones 2』のノイズキャンセリングは実に有効に働きます。
「Surfaceは、ポーズやソニーではないからノイキャンはイマイチだよね」というような印象はありません。(逆に最近のボーズの方がキャンセリング弱めかもしれません)
『Surface Headphones 2』の音質。まずはイコライザー設定を"Classical"に変更!
デフォルトではイコライザーの設定がFlatになっています。 この状態だと印象はあまりよくありません。
"低音が強めで、ややこもった音"だという印象を受けることになります。
まずは「Classical」に変更して試して欲しい。
高音がよりカリッと表現され、(僕にとって)非常に好ましい音に一変します!
そのため、店頭などで試す際には、事前に Surface Audio アプリをインストールしておくことをオススメします。
そして、是非イコライザー設定を「Classical」に!!
以下は「Classical」に変更した状態での感想です
『Surface Headphones 2』 の音質は悪くありません。
楽曲を楽しむという観点で十分鳴ってくれています。
Bluetooth接続では、音声コーデックも大切になってきます。(SBCだけでも十分!と思うこともあります)
『Surface Headphones 2』は SBCと aptX をサポートしています。
aptXはAndroidで採用している事に加え、Windows PCとの組み合わせで aptX で接続されるのも好感が持てます。
( Surface Audio アプリで設定確認できます)
『Surface Headphones 2』 はノイズキャンセリングヘッドホンとして十分な音質を持った製品だと判断します。(後は好みの問題かと)
Windows、Officeとの連携
僕が 『Surface Headphones 2』に期待しているのが、Officeとの連携。 具体的には、ディクテーションによる文字入力です。(最近キーボードを打つのが面倒で・・)
PowerPointやWordでディクテーションボタンを押せば、再生していた楽曲が停止しSurface Headphones 2 からの音声入力が有効になります。
そして、ディクテーション終了で楽曲再生に戻ります。
この一連の流れが、例えば保有しているボーズのノイキャンヘッドホンではできません(そもそも設定の問題なのかマイクとして認識されなくなった)
ここがやはり Microsoft製品、Surfaceアクセサリとしての本領発揮する部分。
さすがです!
*Microsoft 365 でWord、Outlookなどの音声ディクテーションを使用する場合、サブスクリプションが必要のようです。
*本筋ではないのですが、OneNote for Windows 10の場合にはディクテーションを終了しても楽曲の再生に戻りません。OneNoteのウィンドウを最小化したりする必要があります。(OneNoteの不具合? 2020/6/14時点)
まとめ『Surface Headphones 2』はオススメか?
『Surface Headphones 2』は、アラウンドイヤー型ノイズキャンセリングヘッドホンです。
書き忘れいたのですが、センサーが内蔵されているようで、ヘッドホンを外すと楽曲の再生が止まるようになっています。
これが面白く、片耳だけ外しても止まらず、両耳が外れるとストップする。
ストップ後の再生も両耳に装着されたら再開するようになっています。
よくできています。
『Surface Headphones 2』についてまとめると以下の通りです。
ポイント
- エクステリアの仕上げ、デザインは良い。
- ノイズキャンセリング性能も強く、音質も良好。(イコライザー変更前提)
- 左右のハウジングにビルトインされたダイヤル、ミュートボタンにより周囲環境の変化に対して瞬時に対応ができる。(仕事に便利)
- さらに Windows PC、Office との連携も良い。(仕事に便利)
- PCとスマホの両方を同時に接続しておけるのも便利。(いろいろ便利)
特にPCでの利用がメインの方に全力でオススメです!!
ただし、高価な商品ですし、音質については好みもあります。
ノイズキャンセリングが思っていたほどでもなかった・・などという感想になることも想定されます。
そこで!『Surface Headphones 2』は 30日間の返品保証のあるマイクロソフト公式ストアでの購入がベストです!*学割も使えるかもしれません。
ボーズもそうなのですが、返品できる公式ショップがあるならそこで買った方が絶対に安心です。
Surface Headphones 2@マイクロソフト公式ストア
Surface Headphones 2
お気に入りの音楽やショーを、これまでにないような体験でお楽しみください。一日中快適で、音質が向上、バッテリー寿命も延長された Surface Headphones 2 は、13 レベルのアクティブノイズキャンセレーションに音声、タッチ、指先コントロールを備えています。ライト グレーと、新しいマット ブラックの 2 色。
返品の可能性などない!!という方は↓通常のショップでの購入もありです!