2025年8月29日に開催された「デル・テクノロジーズ AMD新CPU搭載新製品発表会」に参加し New Dell シリーズ第3弾となる AMD新CPUを搭載した新しいノートパソコン「Dell 14」DC14255「Dell 16」DC16255およびDC16256 の実機をみることができました!
発表会では、デル・テクノロジーズ株式会社の松原 大氏から新製品の紹介が、日本AMD 代表取締役副社長 関路子氏よりAMDの最新プラットフォーム" AMD Ryzen AI5 300"、"AMD Ryzen 200"シリーズの紹介プレゼンテーションも行われたため、概要を紹介します!

目次
プレゼンテーション概要
AMD製の新CPUを搭載したデルの個人向け新製品のご紹介
デル・テクノロジー株式会社 松原氏からは、今回の新製品がデルの「ニューブランディング」戦略の一環として位置づけられ、一連の製品ラインナップの最終段階。

今回の新製品追加の背景には、DDR4メモリの供給終了とDDR5への切り替え、そしてAMDの新CPU発表のタイミングが重なったことがある。
発表する新製品は「Dell 14 (型番DC14255)」と「Dell 16 (型番DC16255/DC16256)」の2機種。
Dell 14
「Dell 14」は、AMD Ryzen 200シリーズとRyzen AI 300シリーズの両方に対応し、Ryzen 200シリーズがプラスチックシャーシ、Ryzen AI 300シリーズがアルミニウムシャーシ。

DDR4からDDR5メモリへ更新され、メモリスロットがありメモリ増設可能。
キーボードはプラスチックモデルがノンバックライト、アルミニウムモデルはバックライトと指紋認証リーダーを搭載。

カメラはプラスチックがHD(720p)、アルミニウムがフルHD(1080p)でシャッター付き。
Wi-FiはプラスチックがWi-Fi 6、アルミニウムがWi-Fi 6Eに対応。
CPUは Ryzen 5 220、Ryzen 7 250、Ryzen AI 5 330、Ryzen AI 7 350の4種類のCPUから選択可能。
本体カラーはプラスチックがプラチナシルバーとカーボンブラック、アルミニウムがプラチナシルバーとミッドナイトブルー(ネイビー)。
Dell 16
「Dell 16」は、プラスチックシャーシモデル(DC16255)とアルミニウムシャーシモデル(DC16256)があり、搭載されるCPUが異なる。
プラスチックモデルはRyzen 5 200シリーズ(Ryzen 5 220またはRyzen 7 250)、アルミニウムモデルはRyzen AI 7 350のみが搭載される。
Dell 16は全モデルでテンキーを搭載。
Dell 14と同様にDDR5メモリを採用し、スロットタイプで増設が可能。
Dell 16のプラスチックモデルにはSDカードリーダーが非搭載ですが、アルミニウムモデルにはSDカードリーダーを搭載。

本体カラーは、プラスチックがプラチナシルバーとカーボンブラック、アルミニウムがプラチナシルバーとミッドナイトブルー(ネイビー)。
価格戦略としては、Ryzen AIシリーズは既存のDell Plusシリーズよりも戦略的に安価に、Ryzen 200シリーズはコストパフォーマンスを重視した価格設定。
AMDの最新プラットフォーム" AMD Ryzen AI5 300"、"AMD Ryzen 200"シリーズの紹介
松原氏のプレゼンに続いて、日本AMD 代表取締役副社長 関路子氏よりAMDの最新プラットフォーム「AMD Ryzen AI 300シリーズ」と「AMD Ryzen 200シリーズ」について紹介がありました。

プロセッサーのリネーミングの背景:
2025年がAI PCの拡大年となることから、NPUを搭載するAI対応プラットフォームを3桁で表現していく(例:AMD Ryzen AI5 300)。200シリーズについては、NPU非搭載のプロセッサーもあるため、AMD Ryzen 200 シリーズと呼ぶ。
両シリーズともに、ソケットはFP8を採用しており、長期的な互換性が担保される。
Ryzen AI 300シリーズ
Ryzen AI 300シリーズは、「Copilot+ PC」として展開され、高速処理、高いマルチスレッド性能、そして高性能なAI体験を提供。NPUは 50 TOPS以上の性能を持ち、競合他社を上回る。また、AI使用時でも終日バッテリーライフを維持できる省電力設計が施されている。特に、新たにRyzen AI 5 330プロセッサーが追加され、これは4コア構成でありながらNPU性能は 50 TOPSを維持しており、より手頃な価格でCopilot+ PC体験を提供可能にしています。

Ryzen 200シリーズ
Ryzen 200シリーズは、以前のRyzen 8000シリーズのリネーミング版であり、NPUの有無にかかわらずAI対応世代のプラットフォーム。日常使いに最適な高いパフォーマンスと省電力性を持ち、ストリーミング、ブラウジング、業務、ゲーミングなどの複数のタスクを同時に実行しても問題ない性能を実現。NPUは最大 16 TOPSまでサポートし、高いグラフィックス性能も特徴。

「Dell 14」DC14255「Dell 16」DC16255およびDC16256
発表会では「Dell 14」DC14255「Dell 16」DC16255およびDC16256の実機が展示されていました。
ここからは、これらの新機種について写真を交えて紹介します。
「Dell 14」DC14255
デル・テクノロジーズが発表した個人向け新製品「Dell 14」(型番:DC14255)は、AMD製新CPUを搭載しており、主にシャーシ素材と搭載されるプロセッサーによって複数のバリエーションが存在します。

「Dell 14」は、Inspiron 5000シリーズの後継機種として位置づけられており、DDR4からDDR5メモリへの切り替えが行われています。
メモリはスロットタイプのため増設が可能です(16GB構成の場合、1スロットが空いています)。
主なバリエーションは以下の通りです。
特徴 | プラスチックシャーシモデル | アルミニウムシャーシモデル(Copilot+ PC対応) |
製品名 | Dell 14 ノートパソコン | Dell 14 ノートパソコン |
型番 | DC14255 | DC14255 |
搭載CPU | AMD Ryzen™ 5 220 プロセッサー (6コア, 最大 4.9 GHz) AMD Ryzen™ 7 250 プロセッサー (8コア, 最大 5.1 GHz) | AMD Ryzen™ AI 5 330 プロセッサー (50 TOPS NPU, 4コア, 最大 4.5 GHz) AMD Ryzen™ AI 7 350 プロセッサー (50 TOPS NPU, 8コア, 最大 5.0 GHz) |
シャーシ素材 | プラスチック(LCDカバー/ベース、ベゼル/パームレスト) | アルミニウム(LCDカバー/パームレスト:アルミニウム、ベゼル/ベース:プラスチック) |
本体カラー | プラチナシルバー、カーボンブラック | プラチナシルバー、ミッドナイトブルー |
キーボード | ノンバックライト、Copilotキー搭載(指紋認証なし) | バックライト搭載、指紋認証リーダー付き電源ボタン、Copilotキー搭載 |
カメラ | 720p (30 fps) HDカメラ、シングル内蔵マイク | 1080p (30 fps) フルHDカメラ、デュアルアレイマイク、カメラシャッター付き |
Wi-Fi | Wi-Fi 6 (802.11ax) | Wi-Fi 6E (802.11ax) まで対応 |
メモリ | 16GB DDR5 (1x16GB, 5600MT/s、スロットタイプで増設可能) | 16GB DDR5 (1x16GB, 5600MT/s、スロットタイプで増設可能) または 32GB DDR5 (1x32GB, 5600MT/s) |
ストレージ | 512GB M.2 PCIe NVMe SSD | 512GB M.2 PCIe NVMe SSD または 1TB M.2 PCIe NVMe SSD |
ディスプレイ | 14.0インチ FHD+ (1920x1200) 非光沢 非タッチ 300nits WVA/IPSディスプレイ | 14.0インチ FHD+ (1920x1200) 非光沢 非タッチ 300nits WVA/IPSディスプレイ |
ポート | 1x HDMI 1.4、1x USB Type-C 3.2 Gen 2 (10 Gbps) Power Delivery/DisplayPort™ 1.4対応、2x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)、1x ヘッドセットポート | 1x HDMI 1.4、1x USB Type-C 3.2 Gen 2 (10 Gbps) Power Delivery/DisplayPort™ 1.4対応、2x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)、1x ヘッドセットポート |
スロット | 1x SDカード スロット、1x くさび型ロック スロット | 1x SDカード スロット、1x くさび型ロック スロット |
重量 (最小) | 1.54 kg | 1.56 kg |
価格設定 | AMD Ryzen™ 5 220 プロセッサー (16GBメモリ/512GB SSD): 84,800円 (税込) AMD Ryzen™ 7 250 プロセッサー (16GBメモリ/512GB SSD): 99,800円 (税込) | AMD Ryzen™ AI 5 330 (16GBメモリ/512GB SSD): 139,000円 (税込) AMD Ryzen™ AI 7 350 (16GBメモリ/1TB SSD): 164,000円 (税込) AMD Ryzen™ AI 7 350 (32GBメモリ/1TB SSD): 174,000円 (税込) |
シャーシがアルミニウムのモデルは AMD Ryzen™ AI 300シリーズを採用した、Copilot+ PCです。
ディスプレイやインターフェースは共通です。プラスチックシャーシモデルに対して、キーボードバックライト、指紋認証、プライバシーシャッター付きフルHDカメラ、Wi-Fi 6Eがアルミニウムシャーシモデルでアップグレードされている機能です。キーボードについてはバックライト有無の違いはありますが、キータッチは共通です。




Dell 14 DC14255 は、AMDの新しいシリーズのCPUを搭載することで、AI体験を快適にする高速処理、省電力性、高いグラフィックス性能、そして信頼性とセキュリティを提供しつつ手頃な価格帯を実現した新しいノートPCです!

「Dell 16」DC16255およびDC16256

Dell 16インチ ノートパソコン(DC16255 / DC16256)の主たる仕様は以下の通りです。
特徴 | プラスチックシャーシモデル (DC16255) | アルミニウムシャーシモデル (DC16256) |
製品名 | Dell 16 ノートパソコン | Dell 16 ノートパソコン |
型番 | DC16255 | DC16256 |
搭載CPU | AMD Ryzen™ 5 220 プロセッサー (6コア, 最大 4.9 GHz) AMD Ryzen™ 7 250 プロセッサー (8コア, 最大 5.1 GHz) | AMD Ryzen™ AI 7 350 プロセッサー (50 TOPS NPU, 8 コア, 最大 5.0 GHz) |
シャーシ素材 | プラスチック | LCDカバー/パームレスト:アルミニウム、ベゼル/ベース:プラスチック |
本体カラー | プラチナシルバー、カーボンブラック | プラチナシルバー、ミッドナイトブルー(ネイビーのような紺色) |
キーボード | ノンバックライト、Copilotキー搭載(テンキー付き) | バックライト搭載、指紋認証リーダー付き電源ボタン、Copilotキー搭載(テンキー付き) |
カメラ | 720p (30 fps) HDカメラ、デュアルアレイ マイク | 1080p (30 fps) フルHDカメラ、デュアルアレイ マイク、カメラシャッター付き |
Wi-Fi | Wi-Fi 6 (802.11ax) | Wi-Fi 6 (802.11ax) |
メモリ | 16GB DDR5 (1x16GB, 5600MT/s、スロットタイプで増設可能) | 32GB DDR5 (1x32GB, 5600MT/s、スロットタイプで増設可能) |
ストレージ | 512GB M.2 PCIe NVMe SSD | 1TB M.2 PCIe NVMe SSD |
ディスプレイ | 16.0インチ 16:10 FHD+ (1920x1200) 非光沢 非タッチ 300nits WVA/IPSディスプレイ ComfortView搭載 | 16.0インチ 16:10 FHD+ (1920x1200) 非光沢 非タッチ 300nits WVA/IPSディスプレイ ComfortView搭載 |
ポート | 1x HDMI 1.4、1x USB Type-C 3.2 Gen 2 (10 Gbps) Power Delivery/DisplayPort™ 1.4対応、2x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)、1x ヘッドセットポート | 1x HDMI 1.4、1x USB Type-C 3.2 Gen 2 (10 Gbps) Power Delivery/DisplayPort™ 1.4対応、2x USB 3.2 Gen 1 (5 Gbps)、1x ヘッドセットポート |
スロット | 1x くさび型ロック スロット (SDカードリーダーなし) | 1x SDカード スロット、1x くさび型ロック スロット |
重量 (最大) | 2.14 kg | 2.14 kg |
価格設定 | AMD Ryzen™ 5 220 プロセッサー (16GBメモリ/512GB SSD): 104,800円 (税込) AMD Ryzen™ 7 250 プロセッサー (16GBメモリ/512GB SSD): 119,799円 (税込) | AMD Ryzen™ AI 7 350 プロセッサー (32GBメモリ/1TB SSD): 184,000円 (税込) |
ディスプレイやインターフェースはSDカードリーダーなし・ありを除き共通です。プラスチックシャーシモデルに対して、アルミニウムシャーシモデルでは、キーボードバックライト、指紋認証、プライバシーシャッター付きフルHDカメラがアップグレードされている機能です。キーボードについてはバックライト有無の違いはありますが、キータッチは共通です。



厚みについては以下の通り、プラスチックシャーシのDC16255の方がわずかに厚みがあります。
厚み比較 | プラ DC16255 | アルミ DC16256 |
高さ(背面) | 18.23 mm | 17.37 mm |
高さ(最高部 | 19.90 mm | 19.05 mm |
高さ(前面) | 16.74 mm | 16.18 mm |

また、アルミニウムシャーシモデルは、Copilot+ PCの要件を満たすRyzen AI 7 350プロセッサーを搭載し、より高いスペックを提供しています。
Dell 14、16 のサイズ比較
Dell 14とDell 16とのサイズがどの程度違うかについても写真に撮ってきました。


14インチと16インチという数字は対角であらわすディスプレイのサイズであるため、直接2インチ増えるというイメージとも異なり、そこまで差がありません。
個人的には画面は16インチのサイズでキーボードはテンキーレスで中央に配置してある方が好みです。
感想
これまでもデルのイベントにはアンバサダー活動等で何度か参加させていただいたことはあるのですが、今一つ全体での製品構成(シリーズ構成、「ポートフォリオ」と呼ぶようです)についてはよく理解できない状態でした。
今回の発表会に参加して、Inspiron、XPS 等の名称を廃止し、Dell(旧Inspiron 3xxx/5xxxx)、Dell Plus(旧Inspiron 7xxx、XPSデスクトップ)、Dell Premium(旧XPSノート) というブランドに変更されていることを知りました!(勉強不足ですみません!)
これなら私にも覚えられそうです!

今回のタッチアンドトライで少し触っただけではあるのですが、デルのキータッチはなかなか好みです!
"Dell"シリーズはベーシックな購入しやすい価格帯ですが、指紋認証、バックライトといった便利な機能に対応したモデルもラインナップされており、かなり好印象でした!
プラスティックモデルでも質感がよく、NPUにこだわらなければ十分ありな存在。
メモリを追加できるのもうれしい!