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ソニーの多機能なのにお手頃価格なサウンドバー「HT-X8500」はオススメなのか!?自腹購入レビュー!

2020年8月2日

ソニーのサウンドバー「HT-X8500」を購入しました。2019年4月に発売された製品で価格もこなれてきています。「HT-X8500」は最新の音声フォーマット「ドルビーアトモス」「DTS:X(R)」に対応し「1本で3次元の立体音響を臨場感あるサウンドで楽しめる。デュアルサブウーファー内蔵スリムサウンドバー1本で3次元の立体音響を臨場感あるサウンドで楽しめる。デュアルサブウーファー内蔵スリムサウンドバー」という意欲作。さて実際のところはどうなのでしょか?

ソニー HD-X8500 本体 各種規格ロゴ

「ドルビーアトモス」「DTS:X(R)」に対応。

本記事では「HT-X8500」を自腹購入してみての感想や使い方などについてまとめます。

みなさまの購入時のご参考になれば幸いです!

▼今回紹介する商品はこちら!Dolby Atmos に対応したソニーのサウンドバー!

ソニー サウンドバー 2.1ch Dolby Atmos Bluetooth 対応 ホームシアターシステム HT-X8500

ソニーサウンドバー「HT-X8500」の仕様概要・特徴

ソニーサウンドバー「HT-X8500」の仕様概要と特徴について確認していきましょう。

「HT-X8500」は2019年4月20日に発売された製品です。

「HT-X8500」の主な特長

  1. ソニー独自のバーチャルサラウンド技術により、バースピーカー1本で3次元の立体音響を楽しめる
  2. 最新の音声フォーマット「ドルビーアトモス」「DTS:X®」に対応
  3. スリムなバースピーカーにデュアルサブウーファー内蔵、力強い重低音を実現
  4. 4K HDR※1パススルーやeARCに対応し、高画質な映像も高音質も楽しめる

外形寸法(約):幅x高さx奥行き  890mm x 64mm x 96mm
質量(約):  3.1kg

2020年8月2日時点での価格は、実質35,000円程度です。
【追記】2021年9月6日時点での価格もほぼ変わらず、34,718円。人気が続いているようです!

ソニーサウンドバー「HT-X8500」の実機をチェック

ソニーサウンドバー「HT-X8500」の実機をチェックしていきます。

「HT-X8500」の外箱はサウンドバーのサイズに近似しており、非常に長いボックスに入っています。

ソニー HD-X8500 外箱

箱には取っ手も付いており、持ち帰ることも可能ではあります。

箱の長さが約1m(実測96cm程度)、本体重量が3.1kgあることから、車で買いに行くのでなければ通販での購入か配送を依頼したほうが良いでしょう。

ソニー HD-X8500 外箱。各種規格ロゴ

各種対応している規格や特徴がロゴでプリントされています。 DOLBY ATMOS、DOLBY VISION、DTS:X、DTS Virtual X、4K HDR、HDMI、eARC、AACなど

「HT-X8500」の同梱品は以下の写真のイメージです。(他に説明書、保証書があります)

ソニー HD-X8500 本体と付属品

ソニーサウンドバー「HT-X8500」セット内容。他にドキュメント類があります。

ソニーサウンドバー「HT-X8500」の付属品

「HT-X8500」の付属品は、ACアダプター+コード、リモコン+電池、HDMIケーブルです。

写真には写っていませんが、他に説明書、保証書があります。

ソニー HD-X8500 付属品

ACアダプター+コード、リモコン+電池、HDMIケーブルが付属。

「HT-X8500」には、18Gbpsに対応したハイスピードHDMIケーブルが付属しています!

ソニー HD-X8500 付属HDMIケーブル

ケーブル自体にスペックが印字されており性能がわかりやすいです。

ただしケーブルはソニーブランドではない模様。(ロゴなどは見つけられず)

それでも、HDMIケーブルは付属しないサウンドバー製品が多いため、これは非常にうれしいです!

「HT-X8500」専用のリモコンが付属します。TV側のチャンネル変更などの操作はできません。

ソニー HD-X8500 付属リモコン

ソニーらしい質感のリモコン。質感・操作の感触も悪くないです。

意外にボタンが多くて困惑します(笑)。(詳細は後程)

リモコンは単4乾電池2本で動作します。

ソニー HD-X8500 付属リモコンの電池

リモコンは単4電池2 本で動作。

ACアダプターを設置する必要があります。24Vの出力を持つタイプです。

ソニー HD-X8500 ACアダプター

電源は内蔵せずACアダプターを接続するタイプ。

ソニーサウンドバー「HT-X8500」本体

それでは「HT-X8500」本体についてチェックしていきましょう。

「HT-X8500」を正面から見た写真です。

ソニー HD-X8500 本体 正面

サウンドバーの横幅は89cmです。

↓ 外箱に書かれていた図です。55V型のTVに対してのサウンドバーのサイズ感がわかりやすいです。

ソニー HD-X8500 サイズ感対55V型

横幅は89cm。

ソニーとしても55V型クラスを前提にした商品なのかもしれません。

内部両端にフロントスピーカー、中央にデュアルサブウーハーが配置されています。

フロントのフルレンジスピーカー、デュアルサブウーハーは それぞれ一つ当たり「52mm X 90mm」の楕円形です。

↓ こちらが中央のデュアルサブウーハーです。高さを抑えた、楕円形のウーハーになっています。

ソニー HD-X8500 本体 正面中央のサブウーハー

デュアルサブウーハー

このデュアルサブウーハーにより、パワフルな低音の再生を実現しています。

↓ 上から見た写真です。

ソニー HD-X8500 本体上面

中央にはLEDによるインジケーターと操作部材が並んでいます。

ソニー HD-X8500 操作・表示部

↓ 上面左側にはSONYのロゴ。

ソニー HD-X8500 ソニーロゴ

上面のSONYロゴ。

前方スピーカーグリルはメッシュですが、後ろ半分は皮革調の仕上がりになっています。

↓ サイドにはバスレフポートが設置されています。

ソニー HD-X8500 バスレフポート

サイドのバスレフポート。

↓ 背面の中央にはIRリピーター、左側には電源アダプターの取り付け端子、右側にはHDMI等の入力端子が並んでいます。

ソニー HD-X8500 本体 背面

ソニー HD-X8500 の背面

また壁掛に設置する際に使う穴も用意されています。

サウドバーをTVの前面に配置した際に、サウンドバーによってTVのリモコン受光部を塞いでしまう場合があります。
その際の救済措置としてIRリピーター機能をサウンドバー背面に用意しているところがソニーらしい気遣いですね。

↓ ACアダプターを「HT-X8500」につないだ状態。

ソニー HD-X8500 ACアダプター接続

ACアダプターの端子が飛び出さないように、コネクター部がL字になっています。

↓ 光デジタル接続のための端子、HDMI-ARC用の端子、HDMI入力の端子が集まっています。

ソニー HD-X8500 入力端子

「HDMI IN」にはシールによる封印が施されています。HDMI-ARCでTVと接続しないと「HT-X8500」からTVの音声が出力されません。購入直後に接続を間違わないよう配慮されシールでふさいでいます。PS5→HT-X8500→TVという接続の場合には、HDMI IN の端子にゲームを接続します。

↓ 実際にHDMIケーブルを接続した状態です(付属品とは異なるケーブルを利用)。HDMI-ARC用の端子(出力)にケーブルを接続し、TVのARC、eARC対応のHDMI端子に接続します。

ソニー HD-X8500 端子入力にHDMケーブル

背面右下側にはHDMI、DOLBY ATMOS、dts:X のロゴが掲載されています。この対応規格が「HT-X8500」の魅力です。

ソニー HD-X8500 本体 各種規格ロゴ

各種の規格ロゴが掲載されています。

↓ ユニークなのは底面です。無数の穴が沢山開いています。

ソニー HD-X8500 本体 底面

底面は多くの穴が開いています。

この穴には全てネジが止まっています。内部のパーツ、上部パーツとの固定のほとんどをこの底面から行えるようになっているのでしょう。
生産ラインを少し見てみたいですね。

この工夫により設置後はほぼネジ穴を見ることがありません。

また、底面の銘板部分にはマレーシア生産の記載がありました。

「HT-X8500」の表示は、上部に配置されている 6つのLEDのみ。

ソニー HD-X8500 操作・表示部

上部の6つのLEDで状態や操作のレスポンスを表示。

正面に配置された方が見やすいとは思いますが、僕の設置場所(やや目線下になる)の場合、意識していれば何とか確認できる位置でした。

以上の通り、「HT-X8500」は本体の質感がよいサウンドバーです!(もう少し読み進めてください)

ソニー サウンドバー 2.1ch Dolby Atmos Bluetooth 対応 ホームシアターシステム HT-X8500

ソニーサウンドバー「HT-X8500」を使ってみた感想

ソニーサウンドバー「HT-X8500」を実際に使ってみた感想をお伝えします。

何だか難しい・・

サウンドバー、サラウンド・シアターシステムというのはHDMI規格やサウンド系規格、映像の規格などが関係するため、非常に難しい製品です。

今であれば、eARCに対応、Dolby ATMOSに対応、DTS:Xに対応、という言葉が並んでいればサウンドバーの機能としては概ねOK。
ただそれだけで安心してはNGで、eARCに対応したTV、対応した音声を出力するプレーヤーやコンテンツ、またはサービスなどがシステムとしてつながっている必要もあります。

まず、購入時に悩むでしょうし、
さらに接続時にもどのようにケーブルを配線するのか悩むと思います。

僕がこの製品で最も難しいと感じたのはリモコンでした。

ソニー HD-X8500 リモコン

とにかくボタンが多い。

ボタンが多いのはともかく、どのようにカテゴリー分けされて配列されているのかが、読み取れないのです。

まず、中央の音量ボタンを中心に上下に二分されていると推測しました。

上側にはオートサウンド、シネマ、ミュージック、ナイトモードなどのサウンドモードらしきモノが並んでいます。

さらに下側にもゲーム、ニュース、スポーツ、スタンダードなど、これもサウンドモードらしきモノが並んでいます。

バーチャルサラウンドのボタンだと思っていたら 「2. Vertical S.」(Vertical Surround バーチカルサラウンド)だったり・・。(これはよくわかっていない僕が悪いのですが・・)

「4. ボイス」というボタンや「19. DTSダイアログ」もあり、どちらもセリフの聞き取りやすさをコントロールしそうなボタンが2つあったり・・。

もちろん説明書を読み進めていくと、サウンドモードが上下に分離されて配置されていることも書かれてはいるのです。

いやー、この思想はうまく理解ができないところです。

  • ボタンが多いので結局は印字を読むので配列はさほど気にしない
  • よく使うと思われるボタンは上側に配置しよう

という流れで考えられているのかな?とは推測しますが・・。

このボタン配置の関係もあり、複雑な音声処理モードの体系が説明書にもうまく書かれていないように感じています。 ざっくりまとめると下図のイメージです。(これでもうまくは伝わっていないと思いますが) ソニー HD-X8500 サウンドモード関連

大体、「サウンドエフェクト機能」を切り替えるのにボタン5秒の押し続けというのも非常に使い難い仕様。

「サウンドエフェクト機能」は、サウンドモード オン → ドルビー・スピーカー・バーチャライザー → DTS Virtual:X → サウンドエフェクト オフ のように循環するのですが、5秒間押し続けてモードが一つ変わるのです。(これは大変・・)

推測ですが、これは「サウンドエフェクト機能」を切り替える人がほとんどいないと判断したのだと思います。

実際に切り替えてみると多くの場合には「サウンドモード」のままの方がよさそうです。

価格の割には、このような難しさが沢山あるように思います。(わからなければまずは、オートサウンドのボタンを押しておけばイイと思います!)

買って少し後悔。音声聞こえにくい!→聞こえてきた!

サウンドバー導入の目的には4つあると思うのです。

  1. 音質の改善
  2. セリフの聞き取りやすさ
  3. 映画館のような迫力
  4. 映画館のような広がり

1. と 2. 、3. と 4. は非常に似ているのですが、分けて考えます。

ソニーサウンドバー「HT-X8500」で実際に音を出し始めて感じたのは「あちゃー、これ購入して失敗!セリフが全然聞こえねぇや!」でした。

購入時には上記の目的「2. セリフの聞き取りやすさ」も期待していたのに、逆にTVスピーカーよりも聞き取りにくい印象です。

セリフをクリアにして聞こえやすくする、「ボイスモード」があるのでそれをオンにしてもほとんど変わらない・・・。

セリフが聞こえにくいと思って後悔していたのですが、ある時からセリフが聞こえるようになりました

それは「Vertical Surround機能」をオンにしてから。

「はぁ!?」

サラウンドでしかも高さ方向のバーチカルの機能なので関係ないと思っていたのですが、この「Vertical Surround機能」をオンにすることでセリフ聞こえてくるようになります。
(注:ムチャクチャ聞き取りやすくなるわけではありません)

よくわからないのですが「HT-X8500」では [Vertical Surround機能] は常にオンにしておきましょう!

「HT-X8500」で音声が聞こえにくい場合など、試していただきたいオススメ設定は以下の通りです。

[ボイスモード] → 常にオン(気持ちだけ)
[Vertical Surround機能] → 常にオン(これが効く)
[低音調節] → 0(標準)
サウンドモードはお好みで(通常はスタンダードで、映画などはシネマに手動で切り替えています。オートでも十分なのかもしれません)

低音は迫力ある。広がりもある程度感じる。だが・・

ソニーサウンドバー「HT-X8500」で感心したのは、デュアルサブウーハーによる低音の低い響き。

これはかなり迫力があります

音の広がりについても、そこそこ感じる事ができます。

[Vertical Surround機能] によって、上方向からも音が聞こえるかというと、ソースの都合もあるのかもしれませんが今のところ特に音は降ってきていません。

少し残念なのは、低音は響かせることができる反面、全体的に音にキレがなく高域がこもり気味の印象なところ。
この傾向は、例えば[低音調節] で低音をマイナスに設定しても改善しません。

例えば「ラ・ラ・ランド」の丘の上のベンチでのダンスシーン。楽曲が鳴るなかでの靴がすれる音、タップ音が印象的なシーンなのですが、この音が聞こえにくい。

「ボヘミアンラプソディー」のコンサートシーンではベースやバスドラムの音は迫力を感じるのですが、ギターの音が出てこない。
もっとギャーン!と行って欲しいのに・・とも感じます。

コストを考えるとこの程度なのかもしれません・・。

Bluetooth機能でiPhoneから楽曲を鳴らした場合も同様で「これ最高だ!」というサウンドではありません。

"映画館のような迫力"と"映画館のような広がり"についてはある程度達成できるのですが、"音質の改善"についてはもう少しな部分があると思います。

ソニーサウンドバー「HT-X8500」はオススメか?

さて、ソニーサウンドバー「HT-X8500」はオススメなのでしょうか?

ソニー製品、3万円台、機能が豊富なのが「HT-X8500」。デュアルサブウーハーの効果は絶大です。

この価格帯のさまざなサウンドバーをレビューしてきていますが、コストとのバランスを考えると非常に難しい価格帯という印象です。製品のキャラ付けとして、低音側の表現とVertical Surroundまたはバーチャルサラウンドに力をいれた製品なのだと感じました。そのためお茶の間的な感覚でのTV番組の鑑賞にはあまり向かず、映画コンテンツなどを映画館のように迫力あるサウンドで楽しみたい時に本領を発揮する製品だと感じました。

「HT-X8500」を購入すれば、

  • 低音の迫力
  • 音の広がり
  • 全体的な音の向上
  • 機能の多さ
  • モノとしての完成度の高さ
  • HDMIによる電源連動・TVリモコンでの音量調整が可能

により、ある程度の満足感は得られると考えます!

少しネガティブなポイントとしては、

  • セリフは若干聞き取りにくい傾向にある
  • また、中~高域のキレは控えめの印象

な部分があります。

素の設定ではセリフが聞こえにくいため、届いたらまずは [ボイスモード] と[Vertical Surround機能] をオンにしてみてください。

ソニーサウンドバー「HT-X8500」は、映画館的なサウンドを期待する方向けのサウンドバーです。

ソニー サウンドバー 2.1ch Dolby Atmos Bluetooth 対応 ホームシアターシステム HT-X8500

僕も購入したので、本当は「HT-X8500」をオススメしたい所なのですが、「積極的にはオススメしにくい製品」というのが正直なところ

やはりセリフが聞こえにくい点が気になります。

ワンランク上の機種で新製品の「HT-G700」であれば、

  • センタースピーカーの追加搭載によるセリフの聞こえやすさ
  • ワイヤレスサブウーファー
  • 本体正面にOLEDディスプレイを搭載

など、「HT-X8500」の欠点が補われたモデルとなっています。(その分価格が高く、サブウーハーが別体です)

予算にもよりますが、「HT-G700」の方が安心感もあり、満足度が高そうです。(試していないので推測です)

ソニー サウンドバー 3.1ch 4K HDR HDMI付属 Dolby Atmos DTS:X Bluetooth 対応 HT-G700

【追記】価格帯の近いJBLのサウンドバー 「JBL Bar 5.0 MultiBeam」がなかなかの満足度でした!
JBL Bar 5.0 MultiBeam は、2021年2月に発売されたDolby Atmos対応のサウンドバーです。

▼ こちらでレビューしています!オススメですよ!

「JBL Bar 5.0 MultiBeam」自腹購入レビュー!DOLBY ATMOS対応がうれしいオススメのサウンドバー!

Jbl Bar 5.0 MultiBeam 内容物
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  • この記事を書いた人

The そうじろう

モノ系ブロガー。2014年から「モノ好き。ブログ」を運営。製品レビュー歴は10年を超えます。長年とあるメーカーに勤務し製品設計・開発に従事してきた経験を活かし、独自の視点でその製品の良さ紹介しています。

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