Amazonのタブレット端末「Fire HD 10(第13世代)」を購入したためレビュー紹介します!この記事では、「Fire HD 10(第13世代)」の紹介と実際につかってみた感想、Fire Max 11 との違い、他のFireタブレットの比較を紹介します。

私は Fireタブレットを発売のたびに購入し、使用しています。(Fire Max 11 は未購入)
今回の「Fire HD 10(第13世代)」は SoCの性能アップ、インカメラのアップグレード、スタイラスペン対応、最大13時間持続可能なバッテリー、薄いデザインなど 旧 Fire HD 10(第11世代)よりも性能UP・機能UPされたモデル(旧モデルとの違いについて詳しく後述します)。10.1インチの大画面とフルHDディスプレイが魅力的なモデルです。
Fireタブレットは通常の Androidタブレットとは異なり対応するアプリが少ない傾向にあり、基本的には Amazonのサービスを楽しむためのタブレット。
使用目的に合うならば「買い」のタブレットです。
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目次
Fire HD 10(第13世代)の特徴と製品仕様
まずは「Fire HD 10(第13世代)」の特徴と製品仕様を把握しましょう。
【ご参考】この記事でも Fireタブレットについて「世代」で表現しています。Fireタブレットの「世代」とは 「発売年(西暦)- 2010」した値を世代としています。2011年に発売されたタブレットは「第1世代」、2021年に発売されたタブレットが「第11世代」です。Fire HD 10 の前モデルは2021年に発売されたため「第11世代」です。2022年には Fire HD 10 は発売されなかったため、Fire HD 10 の「第12世代」は存在しません。
Fire HD 10(第13世代)の特徴
「Fire HD 10(第13世代)」の主な特徴は以下の通りです。
Fire HD 10(第13世代)の製品仕様と Fire HD 10(第11世代)との違い
「Fire HD 10(第13世代)」の概略製品仕様としては以下の表の通りです。比較用として、旧世代の 「Fire HD 10(第11世代)」の仕様についても掲載しています。
| Fire HD 10(第13世代) | Fire HD 10(第11世代) | Fire HD 10 Plus(第11世代) | |
|---|---|---|---|
| 発売 | 2023年10月 | 2021年5月 | 2021年5月 |
| サイズ(幅×奥行き×高さ、最厚部) | 246×164.8×8.6mm | 247×166×9.2mm | 247×166×9.2mm |
| 重量 | 434g | 465g | 468g |
| SoC | Mediatek MT8186A | MediaTek MT8183 | MediaTek MT8183 |
| CPU | 2 x A76@2.05GHz、6x A55@2.0GHz(64ビットオクタコア) | MT8183、64ビットオクタコア(最大2GHz) | MT8183、64ビットオクタコア(最大2GHz) |
| GPU | ARM G52MC22EE @1GHz | ARM Mali-G72 MP3 GPU(最大800MHz) | ARM Mali-G72 MP3 GPU(最大800MHz) |
| メモリ | 3GB | 3GB | 4GB |
| 画面サイズ/解像度 | 10.1型/1,920×1,200ドット(224ppi) | 10.1型/1,920×1,200ドット(224ppi) | 10.1型/1,920×1,200ドット(224ppi) |
| 通信方式 | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
| 生体認証 | - | - | - |
| バッテリ持続時間 | 13時間 | 12時間 | 12時間 |
| 充電時間 | 約4時間 | 約4時間 | 約4時間 |
| ワイヤレス充電 | - | - | 〇 |
| 端子 | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
| microSDカードスロット | ○(最大1TB) | ○(最大1TB) | ○(最大1TB) |
| カメラ(前面/背面) | 5MP / 5MP | 2MP / 5MP | 2MP / 5MP |
| 3.5mmオーディオジャック | ○ | ○ | ○ |
| マイク | あり(シングル) | あり(2つ) | あり(2つ) |
| USI 2.0 スタイラスペン | 対応 | × | × |
| 価格(ストレージ) | 19,980円(32GB)、23,980円(64GB) | 19,980円(32GB)、23,980円(64GB) | 22,980円(32GB)、26,980円(64GB) |
「Fire HD 10(第13世代)」と「Fire HD 10(第11世代)」との違いは以下の通りです。
Plusモデルは廃止?
第11世代では、Fire HD 10 Plus という「Plusモデル」も用意されていました。「Plusモデル」では メモリ(RAM)が 3GB→4GBに増強、ワイヤレス充電に対応する仕様になっていました。上位機種の Fire Max 11 の存在もあるためか、第13世代ではこの「Plusモデル」は用意されていません。
価格については変わらず
第11世代から価格は変わっていません。(第11世代の価格は2023年2月の値上げ後価格)
第13世代ではサイズが小さく、軽量に!
ミリ単位ではあるものの、第11世代と比較して第13世代ではコンパクトなサイズになっています!特に厚みが薄くなりました!(9.2mm→8.6mm)この薄さは手に取ると実感します。
さらに重量については、465g → 434g と 31gも軽量になりました!

よりパワフルに
パワフルな最大2.05GHzのオクタコアプロセッサを搭載。「前世代機よりも最大25%パフォーマンスが改善」した とされています。
バッテリ持続時間が 12時間 → 13時間 に向上
フロントカメラの画素数が 2MP → 5MP に向上
フロントカメラ(ディスプレイ側)の画素数が 5MPになりました。Web会議時や画面を見ながらの撮影時の解像度が向上しています。
静止画撮影(フロントカメラ)においてに 第11世代では 最大 1600 × 1200 ピクセルでしたが、第13世代では 最大 2592×1944 ピクセルで保存可能です。
フロントカメラでの動画撮影において 第11世代では 720p(HD)までしか撮影できませんでしたが、第13世代では 1080p(FHD) での撮影が可能になりました。
マイクが一つに
微妙な変化なのですが、第11世代ではデュアルだったマイクがシングルになりました。撮影した動画はデュアルマイクである第11世代からモノラル音声なので、特に差はないように考えます。
USI 2.0 スタイラスペンに対応
「Fire HD 10(第13世代)」では、USI 2.0認証を取得。Made for Amazon スタイラスペン(別売)を使って、4,096筆圧検知、パームリジェクション対応でのイラスト制作が可能になりました。対応アプリが限られ、メディバンペイント、OneNote などで利用可能とされています。
対応アプリなどから考えると本格的なイラスト制作というよりも、ノート替わりとしての利用というレベルという印象です。ただし、スタイラスペンのレビューからは好評な意見もあります。(私自身はスタイラスペンはまだ試していません)
Fire HD 10 は第13世代となり、着実に進化していると感じました。
Fire HD 10(第13世代)の実機をチェック!
「Fire HD 10(第13世代)」の実機をチェックしていきましょう。
▼ 「Fire HD 10(第13世代)」のパッケージ。特徴的な Fireカラーです。少し大人っぽいデザインになった印象。
▼ パッケージ裏側には特徴が記載されています。項目としては 10.1インチ1080pフルHDディスプレイ、8コアプロセッサー、3GB RAM、長時間持続バッテリー、microSDスロツト (最大1TB)、Dolby ATMOS、ハンズフリーで Alexa、フロント&リアカメラ です。
▼ 今回はカラー:パープルをチョイス。セット内容としては、Fire HD 10タブレット、USB-C (2.0)ケーブル(片側はタイプA)、9W電源アダプタ、スタートガイド です。
▼ 付属の9W電源アダプタ。軽いです。
9W電源アダプタ(PS57CP))は入力 100V~240V対応、出力は、5.2V 1.8A です。
▼ 「Fire HD 10(第13世代)」の裏側。キレイなパープルです。カラーはパープルの他にブラック、ブルーが用意されています。
▼ 本体の薄型によりカメラ部が突起したデザインになっています。カメラは 5MP、AFなしです。
▼ 厚みは8.6mmとなり薄い印象です。ドルビーアトモスに対応したデュアルスピーカーが配置されています。
▼ スピーカーと逆側の長辺の側面には、microSDカードスロットがあります。FAT32対応、最大1TBをサポートします。exFATなどでフォーマットされたカードは使用できません。使用前に Fireタブレットで初期化(フォーマット)することをオススメします。
▼ 短辺側にはヘッドホンジャック、充電用USB-Cポート、マイク、音量アップ/ダウンボタン、電源ボタン が並んでいます。

▼ ディスプレイ側にフロントカメラ(インカメラ)があります。この第13世代からフロントカメラも5MPにアップグレードされました!
▼ 画面を表示したところ。画面下端にはコントロールのバーがあるためベゼルが太く見えてしまうが、実際の画面は各種ボタンの下側まである。上側の縁の幅と同程度だと考えて欲しい。ベゼル幅としては前世代とあまり変わっていない印象。

iPadや他のタブレットと比較してFireタブレットのベゼル幅は気になるポイントだ。しかし、キッズカバーなどの対応を考えるとこれ以上の狭縁化については考えられていない可能性がある。(ベゼルを狭くするならば Fire Max などの少し違うシリーズか?)
「Fire HD 10(第13世代)」の実機について紹介してきました。
Amazon Fire らしい安心感のあるタブレットでした!基本的にプラスチックなのですが、個人的にはあまりチープ感は感じません。
Fire 8、7との比較
【実際にFireタブレットってどうなの?】
Fire HD 10(第13世代) を使ってみた感想
「Fire HD 10(第13世代)」を実際に使ってみた感想について紹介します。
ディスプレイがやや暗め?
今回の「Fire HD 10(第13世代)」のディスプレイについてですが、第11世代と比較してやや暗めに感じました。
▼ 左が第11世代、右が第13世代です。ともに明るさはMaxにしていますが、右の第13世代の方が白部分が若干暗く感じます。

上の画像ではホワイトバランスは4850Kにしています。(背景のグレーで調整)この時 第11世代のホワイトはPhotoshop上で R=233、G=240、B=243、第13世代は R=208、G=223、B=223 でした。やはり第13世代の方が暗いです。また、感覚的に赤よりも緑・青が強いため、わずかにシアン傾向に見えます。
この最大輝度の調整によって前世代よりもバッテリー駆動時間を延ばしたのかもしれません。(単なる推測です)
旧世代とは明るさや色味の違いの傾向があるのですが、最新の世代間で比較するとディスプレイの傾向は似通ってきます。
▼下の写真では、「Fire HD 10(第13世代)」、「Fire HD 8(第12世代)」、「Fire 7(第12世代)」を並べています。
最新のモデルで比較すると色味や輝度の傾向は似ている印象です。Amazonタブレットとしての方向性なのですね。(きっと)
ディスプレイの色味については、どのデバイスを使っても異なるため、レビューのように比較すると気にはなりますが、単独で使う場合にはさほど影響はないと考えます。
2023年に iPhone 11 Pro から iPhone 15 Pro に機種変更した際も、かなり色の傾向が異なり違和感がありましたが(昔の方がよかった)、今はすっかり慣れています。
Fire HD 10(第13世代)の良さは画面サイズと必要十分な解像度
これは世代によらずですが、Fire HD 10 の魅力は画面サイズと解像度とステレオ感のあるスピーカーです。
コミックスを見開きで読んだり、図鑑や雑誌などを読む場合には大きな画面が有利。10インチクラスの画面サイズはそれに適しています。また解像度も十分です。

動画視聴においても、スマホなどとは段違いのスクリーンサイズ。下の画像では、「Fire HD 10(第13世代)」と iPhone 15 Pro での比較です。

音質については、正直なところ iPhone 15 Pro の方が質が高いと感じた。小さくともさすが 15万円超えのスマホだ。
気になるベゼルの太さ。ただしメリットも
ベゼルの太さは今時のスマートデバイスとは言いにくい太さです。
しかし、この太さ故に誤タップも防げるのも事実。
もう少しベゼルを細くしてサイズを小さくしてもらいたい、という気持ちはありますが、家で少し雑に使うにはちょうどよいのかもしれません。
子どもたちがしっかり手に持ってホールドでき、しかも誤動作も少ないのだと思います。
また、このベゼルの太さがあるからキッズカバーなどもしっかりと取り付けられるという側面(メリット)もあります。

※写真は Fire HD 8 のキッズモデル
指紋認証などがなくちょっと不便
「Fire HD 10(第13世代)」の弱点のひとつが、指紋認証や顔認証による生体認証がない点と、画面をタップしてもスリープモードを解除できないという点です。この2点については本当に不便です。
スリープを解除するためには電源ボタンを押すのですが、電源ボタンの位置も縦向きで使用すると左上になり押しにくい。
画面のタップでスリープの解除ができればなぁ…と思います。
カバーをつければ、フロントのカバーの開閉でスリープ解除されはするのですが、カバーを開けたままスリープに入ると、やはり電源ボタンを押すしかなく…。(またはカバーを開閉する)
Google Play が使えない点はやはりマイナスポイント
USI 2.0 スタイラスペンに対応するなど、着実な進化が感じられる「Fire HD 10(第13世代)」ですが、最大のネックは Google Playをサポートしておらず、Amazonアプリストアから、Fireタブレット対応のアプリをダウンロードすることになります。
「Fire HD 10(第13世代)」で使えるアプリの一覧はこちら。
NetflixやU-NEXT、Abema TV、Disney+など主たる動画サービスについては対応しており、ほぼ困らない。
例えば、これがコミックス関連となるとほとんど対応しているアプリが見当たらないのです。
Fireタブレットの App アプリから検索しても コミックシーモア、ピッコマ、LINEマンガ、マンガMee、少年ジャンプ+、マンガワン、まんが王国、Amebaマンガ、マンガUP!、ゼブラック、ブックライブ、comico、pixivコミック、コミックDaysなどのアプリは見つけることができません。(2024年1月4日時点)
唯一、U-NEXTアプリだけはコミックスも見られました。
Fireタブレットに裏技的な方法で Google Play を導入することも可能なようですが、そこまでするならば Android タブレットを購入した方がよさそうです。(価値観によります)
▼一例ですが、TECLAST T45HD。4G LTE SIMフリー対応で若干高価ですが、1920×1200 IPS FHD、16GB+128GB+1TB拡張、8コアCPU Widevine L1対応(Netflix HD 動画再生には非対応とのこと) もちろん Google Play に対応しています。
レビューなどを参照しながらチョイスすると良いでしょう。
他の Fireタブレットとの差
Fireタブレットシリーズの中で画面サイズとパワーで選ぶなら「Fire Max 11」になります。Fireユーザーとしては Max 11 はうらやましい存在です。
- ディスプレイサイズが11インチ、2K。
- 802.11ax(Wi-Fi 6)に対応(「Fire HD 10(第13世代)」 は 802.11ac(Wi-Fi 5)対応)
- メモリーが 4GB(「Fire HD 10(第13世代)」は3GB)リアカメラはオートフォーカス対応
- カメラが 8MP!
- 指紋認証対応!
- キーボード付きカバーもあり!
- デザイン・質感が良い!
いいことづくめですが、さすがに価格がそれなりに高く感じてしまいます。
ビジネス用途でも使う…という方には魅力的なモデルかもしれません。(Fire HD 10 Plus(第11世代)で目指していた方向性ですね)
安価なモデルで大画面を…と考えるなら 「Fire HD 10(第13世代)」をチョイスでよいと考えます。
Max 以外の Fireタブレットシリーズの中で選択するのであれば、画面サイズと予算で選択することになります。
個人的にはサイズ感からも「Fire HD 8」がベストバランスとは考えているのですが、「Fire HD 10」と比較してしまうと解像度の点で見劣りしてしまいます。
タブレットですので、ある程度のサイズを求めるかと存じます。大きい画面が欲しいなら「Fire HD 10(第13世代)」です。
寝転がって顔の上で使うなら「Fire HD 8」程度のタブレットがおすすめです。
最後に
「Fire HD 10(第13世代)」は、Amazonのサービス(Prime Video, Kindle(電子書籍)、ショッピング、Alexa 等)を楽しむには持っていて損のないタブレットだと考えます。
また、動画関連のアプリについては、Tverを除きほとんどのサービスアプリに対応しています。これらの動画サービスを楽しむにもよい端末といえます。
Fireタブレットは、お子様も使うタブレットとして優秀です。キッズカバーをつけたり、Kids+ という子どものために厳選された多数のコンテンツが楽しめるサブスクリプションも用意されています。
Amazon Kids+ では例えば購入すると非常に高価な 日本の歴史まんが が楽しめたり、各種知育アプリが使える上に、タブレットの利用時間の管理などのペアレンタルコントールも可能です。
また、Google Play に対応していないことで、子どもに使わせるタブレットとしては、できることが限られるという点でも安心感があります。
お子様がメインで使う前提であれば延長保証、1年分のKids+、キッズカバーがセットになったキッズモデル、キッズプロの購入がおすすめです!
▼ 今回紹介した商品はこちら!
一般的なAndroidタブレットの価格も低価格なモデルが増えてきている印象があります。大人が自己責任で使うのであればAndroidスマホと同様に Google Play からさまざまなアプリをインストールできる Android タブレットを購入した方がストレスが少なく、楽しめると考えます。
▼ 一例ですが、個人的に安心感のあるレノボの Android タブレット。
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