DAPである ACTIVO CT10 を購入しました。CT10は、電脳少女シロとのコラボ、セガサターンコラボでも話題のDAPです。僕はすでに FiiO の M9 を購入しており、エントリークラスのDAPを追加で購入する必要はないのですが、ついつい購入してしまいました。ACTIVO CT10 の音質や使用感は満足。残念ながらデザインは今ひとつ好みに合わない。最大の不満点は電源周り。バッテリーの減りが早いのです。使い始めて一週間程度しか経過しておらず、まだまだ使い込みが足りないのですが、レビューしていきたいと思います。CT10はコラボなどで注目をあびるものの、同価格帯でウォークマンが存在したりもするため、絶対的な人気機種という位置付けではない状況だとは思います。ただ、手頃な価格帯のDAPが欲しいという方が気にする機種にACTIVO CT10は必ず入るはず。購入前の注意点として読んでいただければと思います。
目次
トータルで考えてバッテリーの持ちが悪い
とにかくまずはこれを言わせてください。
ACTIVO CT10 で気になるのはバッテリーの持ち。
仕様としては 連続再生時間は 約10時間。(FLAC/96kHz/24bit、ボリューム75, EQオフ, 画面オフの場合)この数字自体は悪いモノではありません。(FiiO M9 も 10時間です)
なお、ACTIVO CT10の充電時間は最大4時間(5V 2A)です。
1時間で10%バッテリーが減る(再生していなくても)
再生時間が10時間なので、基本的に1時間で10%減っていきます。
ACTIVO CT10 で困るのは、再生していなくても 10%/時 の勢いで減るのです。
デフォルトでは 自動電源オフが30分、画面オフが10分、スリープタイマーがオフです。
再生停止後、無操作で30分経過すれば自動電源オフが効き(ここまででバッテリーを5%消費します)、パワーオフします。パワーオフ状態でのバッテリー消費は非常に少ない状態になります。
ただし、「さぁ、使おう」としたときの電源オンに時間がかかります。(電源オンまでに約30秒かかります)
FiiO M9 も連続再生時間10時間で、CT10 と変わらないのですが、M9は「待機時間は最大45日間」としています。
FiiO M9 をかなり放置していても、電源ボタンをオンするとバッテリーがさほど減らない状態でしっかり復帰してくるのです。M9 スゴイ!
ACTIVO CT10 も スリープタイマーを使えばなんらかの改善があるかもしれませんが、ちょっと挙動がよくわからなくてお手上げです。(次の項参照)
ACTIVO CT10 は、このあたりのパワーマネージメントが弱い印象です。(今のところ)
自動電源オフが効かない事多すぎ!
ACTIVO CT10 では、さらに悪いことに自動電源オフが効かないことが多いのです。
これはイカン。(個体の不具合でしょうか?)
Spotify が起動しているとダメです。Spotify アプリを強制停止しておけば自動電源オフが効くケースが多いです。(それでも効かない時もあります)
この自動電源オフを確実に効かせるマナーがまだ解明できていません。(手動で電源オフが確実)
ひょっとすると・・僕がバッテリー残量を気にしすぎて、開発者モードを開いていることが要因である可能性もあります。
ボタン誤操作で再生していることも・・
ACTIVO CT10 の左サイドに再生・一時停止ボタンがあるのですが、本体を手に取った時に誤操作してしまい、再生スタートしてしまうこともあります。再生がスタートすると再生が終了するまで自動電源オフも効かなくなるので使おうと思った時にはバッテリー切れというケースもあるでしょう。
FiiO M9 も左サイドにボタンが並んでいてCT10と同様に誤操作しやすいです。
しかし、FiiO M9 では「カスタムロック画面の設定」にて画面非表示時にどのサイドボタンを有効にするかの設定ができます。
FiiOの方がよくできているかな、という印象です。
ACTIVO CT10 バッテリー残量の確認方法
ACTIVO CT10 ではバッテリー残量が非常に気になるわけですが、画面上では%表示されず電池アイコンで残量を確認するしかありません。
%で表示するオプションもありません。
ACTIVO CT10 でも開発者モードのような表示があるため、バッテリー残量はそこで%単位で確認することができます。
設定> システム情報> モデル番号 CT10 を5回タップすると開発者モード画面になります。(自己責任でお願いします)
スクリーンショットが保存できない?
ACTIVO CT10 でのスクリーンショットの取り方がわかりません。Spotifyなどで気に入った楽曲があった場合にスクショを撮るケースがあるのですが、スクショ機能が無いのかもしれません。(FiiO M9はスクショ撮れます)
スクリーンショット機能があれば、ブログでの紹介もはかどるのですが・・。
Spotify の動きは良い
ACTIVO CT10 は v1.10へのファームウエアアップデートにより、主たるストリーミングサービスのアプリのインストールに対応しています。
僕が使っているSpotify もACTIVO CT10 で楽しむことができます。
FiiO M9 ではカクカク感のあるSpotify アプリですが、ACTIVO CT10 ではかなりサクサクの印象です。(CT10とM9とを並べて同時に操作してみると、さほど違いがないのですが、感覚的に違います)
ホーム画面(曲再生画面)からメニュー画面→サービス→Spotify で起動できます。
M9 はホームからアイコンをタップするだけでSpotify が起動できます。
Spotifyの起動については、ACTIVO CT10 の方が手間ですが、M9よりもCT10の方がアプリの動作がスムーズなところがお気に入りです。
ACTIVO CT10 の音質は?
あまり音質については正直わからないので、語れないのですが、思ったことだけ書いておきます。
ACTIVO CT10 のDACはシーラス・ロジック製のCS4398をシングルで搭載。2016年発売のAstell&Kern AK70 とDACチップとしては同じです。Astell&Kern AK70 MKII ではCS4398をデュアルで搭載するようになりました。つまり、由緒正しいDACです。
TERATRON というモジュール名ですが、AK70 をベースに開発されているのかな?と推測してしまいます。
そもそも基板自体が、AK70 流用の可能性もあります。CT10の画面左側の余白はまさにAK70のデザインを連想します。
AK70をベースに、コスト都合で本体外装はシンプルな箱型にしなければならなかった。右側には余白ができ、ボリュームダイヤルは外に飛び出すしかなかった・・・。なんて空想するのもおもしろいですね。(Astell&Kern AK70 の内部写真が見つからず特殊な基板形状なのかはわかりませんが・・)
肝心の音質の話です。
最近は僕も耳が肥えてきたのでしょうか、ACTIVO CT10 の音を聴いて「うっへ〜!最高だぜぇ!」と叫ぶことはありませんでした。
「元気でいいかも!」というのが第一印象でした。
FiiO M9 と聞き比べると、M9 の方が高域の解像感は高い印象です。CT10は、M9に対して中低音が若干強調されている印象です。(FiiO M9 のDACチップはAK4490ENのデュアル)
M9の方が良い、と書いてあるように受け取れるかもしれませんが、そういった意味でもありません。FiiO M9 を購入して聴いたときにも同様に「うっへ〜!最高だぜぇ!」と叫ぶことはなかったのです。
DAP間での比較ではなく、スマホとCT10とを比較した場合にはもっと違った印象になる可能性が高いです。(その為のDAPでもあるわけで・・)
カジュアルにハイレゾを楽しむ、という観点で失敗した!と感じることはないと思います。
ACTIVO CT10 はオススメなのか?
ACTIVO CT10 がオススメか?というと「オススメしにくい」というのが正直なところです。
理由は以下の二つ。
モノとしての質感に欠ける点が一つ。これは完全に好みの問題です。モノとしての縦横比が微妙なのと半端な丸みが僕の好みではありませんでした。ボルトのようなボリュームもデザイン的にはマイナスポイントです。(回して音量調整するのは非常に良いし、好きです)
このデザインが好き!という方もおられるでしょうし、各種コラボで魅力ある商品にもなっているのでここは好みの問題です。
もう一つは、原因はわかりませんが、パワーマネージメントがうまくない点。自動電源オフが正常に動作していない事に不安を感じます。これは僕の個体の問題である可能性もあります。どこかのタイミングで修理に出して確認する必要があります。
ACTIVO CT10 は、オススメしにくいなぁと思っているのですが、使用感は非常に気に入って使っています。
Spotify も非常に調子良いです。
画面のデザインも非常に良いです。
オススメはしにくいのですが、実は結構気に入って使ってしまう存在。非常に微妙な DAP それが ACTIVO CT10 です。
↓ カクツキは感じますが、モノとしてもなかなかの出来で、バランス接続にも対応の FiiO M9 も結構いいと思います。価格的にCT10と同クラスですが、スペック的には上位感があります)
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