ASUS初のARグラスである ASUS AirVision M1 について紹介します!ASUS AirVision M1 は執筆時点では GREEN FUNDING にてクラウドファンディングプロジェクトが実施されているARグラスです。
今回、メーカー様より ASUS AirVision M1 の実機を貸し出していただき、一足先に使わせていただきました。
(二子玉川 蔦屋家電 の展示期間中に少し体験させていただいて、猛烈に興味を持ってしまったのです!)

ARグラス自体がほぼ初体験ということもり、自宅でじっくりと使わせていただき非常によい体験となりました!
この記事には続編も予定しています。
今回の「その1」では ASUS AirVision M1 の仕様や特徴、実機の外観や付属品、スマホとの接続や動画アプリの再生表示状況、HDMI = Type-C(DP Altモード)アダプタ使用時の挙動、総合的な感想ついて紹介します。
「その2」では、より ASUS AirVision アプリ を使った仮想ディスプレイの配置の実際などを紹介する予定です。
目次
どうやら最近のARグラスはヤバい!欲しい!
私自身のVR・AR関連の体験としては、2018年に購入した Oculus Go くらいでしょうか。
▼ 当時の購入レポート。
7年前で価格も安かったため、仕方がなかったかもしれませんが、画質の悪さ、疲れ がひどくあまり使わず終了…という存在でした。
▼ 当時の Oculus Go の感想(ネガティブなポイント)としては以下の通りでした。
- 解像度が低く、ドットまたは縦のラインが見える
- 黒に締まりがない(黒浮きしている)
- 装着具合によって部分的にピントがボケる
- Oculus Go 内でレンズに映像が反射してフレアが発生する
- 前方に重心があり重く、疲れる
- 目の前にモノがある為か違和感があり疲れる
今回 ARグラスである ASUS AirVision M1 を試したところ、上記の欠点がクリアされた商品でした!
映像がムッチャキレイで明るくてヤバいです!
「ヤバイ!コレは欲しい!!」
ゴーグルタイプではなくグラスタイプであるため、装着していて疲れにくいですし、周囲も見えるため安心感もあります。
その一方で「100インチの大画面です(約3.7mの距離から)」といわれても、正直なところ、なかなか大画面感は感じられませんでした。メガネの外側に現実の景色が見えたりすることで没入感がやや落ちるためかもしれません。
それでも、ASUS AirVision M1 は「今買うべきアイテムは ARグラスだっ!」と確信するに十分な魅力を持つ製品でした。
ASUS AirVision M1 ってどんな商品?
ASUS AirVision M1 の仕様と特徴から、どのような商品なのかを紹介します。
ASUS AirVision M1 の特徴
ASUS AirVision M1 の主な特徴は以下の通りです。(水色背景部分は プレスリリースより引用した内容)
実物を使ってみての感じたこと(感想)や追加情報を追記しています。
臨場感あふれるモニター
輝度1,100nit、DCI-P3カバー率95%の色域を備えた最大100インチのモニターが細部まで鮮明にリアルに再現。
ASUS AirVision M1 は輝度が1,100nit と高く、明るい映像を楽しむことができます。(他社の仕様では 400~600nitの模様)
かけたときに「コレはいい!」と感心するほど鮮明な映像でした。
100インチに感じるか?というと私の場合にはそうは感じられませんでした。例えば自宅の狭い室内空間に100インチディスプレイが登場するようなイメージができるようにトレーニングするか、屋外で空を見上げような形で使用するなど、環境を変えると大きなモニターに感じられるのかもしれません。
多彩な接続性
ROG Ally、フル機能に対応したType-Cポート搭載のノートPC、スマートフォンなど、すべてのType-C(DP Alt モード対応)デバイスとシームレスにつながることができます。
Type-C(DP Alt モード対応)を持つデバイスと接続できます。ただし、例えばスマートフォンの場合にはスマートフォン画面のミラーリングになるため ASUS AirVision M1 の16:9 のディスプレイに対して小さく表示されます。(詳しくは後述します)
ベストな使い方としてはやはり WindowsノートPCや ROG Ally との接続でしょう。 (Mac OS はアプリが対応していません)
軽量で快適なデザイン
わずか87gの軽量設計で長時間の着用でも快適です。
軽量素材を使用し、スタイリッシュで洗練された外観を実現しています。
通常の眼鏡よりも重さはありますが、VRゴーグルなどと比べるとかなり軽く、使用感は非常によかったです。
臨場感あふれるオーディオをひとりじめ
内蔵スピーカーとノイズキャンセリングマイクで、プライバシーを守りながら映画館にいるような臨場感あふれるオーディオをお楽しみいただけます。
左右のテンプル(つる)の耳の近い場所からステレオで音が出ます。映画館のように低音も響くかというと、さすがに難しいところ。
軽めのサウンドではありますが、くっきりとした音でセリフなども聞き取りやすいです。
音漏れがしないか?というと近くのいる人は普通に聞き取れてしまいます。
(映像を見ていてついつい音量が大きくしているためかもしれません)
ここで記載されている「ノイズキャンセリングマイク」は通話や音声コマンドの発話時に使用されるマイクのことでしょう。
快適に視聴し目を保護
TÜV Rheinland認証という最高水準の目の保護基準に準拠しています。
ドイツの技術・安全・証明サービス企業 テュフ ラインランド の 製品やサービスが安全基準や品質基準に適合しているそうです。
認証マークから読み取ったところ 低ブルーライトとフリッカー低減に対応しているようです。
長時間使用する可能性も高いため、このような目の保護基準に準拠しているというのは安心できますね。
パーソナライズされた視聴体験
AirVisionアプリで自分好みの見え方にカスタマイズが可能です。
マルチスクリーンの配置を設定したり、画面との間隔を調整したり、最適なモードを選択したりできます。
※快適なご視聴には、Windowsの最新バージョン(バージョン24H2以降)のご利用をお勧めします。
AirVisionアプリにて設定などが可能です。ただし、この AirVision アプリは Windows にしか対応していません。
(スマホやMac用のアプリは執筆時点では確認できていません)
付属品
必要なものがすべて揃い、すぐに使えます。
*付属のツールには度が入っていません。最適な状態でご視聴いただくには、眼鏡店にご相談の上、処方箋に合わせてレンズを調製してください。
*快適性とフィット感を高めるため、さまざまな顔の形に合うように人間工学に基づいた2種類のサイズの鼻パッドをご用意しました。

ASUS AirVision M1本体、度付きレンズ接続用ツール、収納ケース、メガネ拭き、USBーCケーブル、遮光レンズ、鼻パッド×2 の他に保証書
クイックスタートガイドも含まれていました。
メガネユーザー(メガネ族)の方はインサートレンズ(プリスクリプションレンズ/処方箋レンズ)を別途作成する必要があります。
インサートレンズの公式製作指定店があると用意しやすいのですが…(例えば XREAL などは JUN GINZA がおすすめと記載しています)
メガネ on メガネ の形でも見えなくはないのですが見え方も良くないですし、さすがにレンズに傷が付いてしまいそうです(M1も通常のメガネも)。そもそも説明書には「本製品を他の眼鏡の上から着用しないでください。」という記載がありますので、視力の補正が必要な方はインサートレンズを用意しましょう!
今回、私はレビューのためにコンタクトレンズを用意しました!
ASUS AirVision M1 の仕様
ASUS AirVision M1 の仕様(スペック)は以下の通りです。( プレスリリースより引用)
製品名 | ASUS AirVision M1 |
型番 | M1 |
読み方 | エイスース エアビジョン エムワン |
パネルサイズ | 0.49インチ |
レンズタイプ | Freeform |
解像度 | 1920×1080(片目あたり) |
PPD | 58 |
視野角 | 38度 |
ディスプレイ技術 | Micro OLED |
リフレッシュレート | 72Hz |
輝度 | 最大1100ルーメン |
3Dモード | 対応 |
透過率 | 60% |
センサー | 近接センサー 環境光センサー |
ヒューマンインターフェース | ヘッドトラッキング |
環境認識機能 | 3DoFトラッキング |
入力端子 | USB Type-C |
オーディオ機能 | スピーカー ノイズキャンセリングマイク |
本体サイズ(W×H×D) | 17.1 x 5.3 x 17.0 cm |
質量 | 約0.08kg |
主な付属品 | 収納ケース USBーCケーブル 保証書 クイックスタートガイド メガネ拭き 度付きレンズ接続用ツール 遮光レンズ 鼻パッド×2 |
保証期間 | 購入日より2年間の国内保証 |
投影用のマイクロディスプレイについては、フルHD(1920×1080)対応の 0.49インチ。現在公表されているソニー製マイクロOLEDのラインナップをみると 0.49インチは存在しておらずどこのマイクロOLEDなのか?は興味深いところです。
視野角(FOV, Field of View)は38度。他社では46度などの製品も多いことから、FOVとしてはやや狭めなのかもしれません。
リフレッシュレートは 72Hz。高フレームレートが要求されがちなゲーミング用途で考えると控えめなスペックです。
高いリフレッシュレートに対応した ROGブランドの ARグラスの登場を勝手に期待してしまいます!
価格
ASUS AirVision M1 のクラウドファンディングプロジェクトでの価格は以下の通りでした。
5/15まで【時間限定割 】1台:99,800円(10%OFF・時間限定割)
5/16以降【GREEN限定】1台:103,800円(7%OFF・数量限定なし)
逆算すると 110,889円が割引前の価格になります。
ARグラスの中で考えると高価な製品という位置づけです。
例えば米国Amazon.comでは 税抜き価格 $699 であり1ドル140円で計算すると 97,860円で概ね日本での税抜き価格に近い数字になり、日本での価格が特別に高いわけではありません。(1ドル100円の感覚が抜けず、マジでつらい…)
次ページにてASUS AirVision M1 の実機を写真付きで紹介していきます!