ニコンのVLOGカメラである Z30 を発売日に購入しました。
Zシリーズの機材は既に、Z50、Z6を保有しています。今回、Z50と同じAPS-C(DX)ミラーレスを追加購入した理由と、実際に購入した感想をレビュー紹介します!
目次
僕がZ30を購入した理由
それは、最近、動画を撮るようになったから。
【個人的な背景】
機材として、Zシリーズの、Z50 と Z6 を保有しています。
レンズは、Z6、Z50 のキットレンズにプラスしてNIKKOR Z MC 50mm f/2.8 を保有。Z50はダブルズームで購入しました。
これまでのカメラの用途は、ブログ用の写真撮影、展示会などの取材、まれに動画撮影というところでした。
ちなみに、このブログのほとんどの写真は Z6+NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 で撮影しています。
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最近になって、YouTubeを本格的に始めようと、Zシリーズを使って動画撮影をはじめました。
顔出しはしておらず、デスク上のモノを触って紹介するスタイルが中心です。
(まだまだ始めたばかりで試行錯誤中です)
シネマティックな路線ではないため、深度が浅さめであるAPS-C(DX)機の Z50 をメインに使っています。
当面は 4K収録はおこなわず、比較的取り扱いしやすい FHD で撮影し、とにかく本数をつみあげて動画撮影・編集の経験値をあげようと考えています。(FHDで撮影するのは保存先のスペースが主たる問題です)
Z50で動画の撮影をこなしていく中で問題と感じたのは、29分59秒の時間制限、チルトモニターの限界、そしてバッテリーの持ち でした。
Z50の解決したい問題
29分59秒の時間制限
チルトモニターの限界
バッテリーの持ち
ニコン Z30 を購入した理由は、Z50のこれらの問題を解決してくれる機種だったからです!
29分59秒の時間制限 について
関税の都合から長らくデジカメの動画時間制限として君臨してきた通称30分制限。
自分で動画の作業を始めるまで「30分も撮らないでしょう~」と思っていました。(カット毎に細かく切って撮影するのかと)
実際に自分で撮影しだすと、30分がすぐに経過してしまうことを知りました。
これは「一通り撮って、後で編集すればよい」という考えと、「一人なのでいちいちカメラを止められない」という都合によるものです。
一人で自分でコメントを話しながら、机上の商品と自分の手を撮影しているため、モニターに表示される撮影情報を見るゆとりもなく、29分59秒の時間制限によって動画記録がストップしているのに気づかずしゃべり続けていたことが何度かありました。(泣)
今回のニコンZ30では、記録可能時間が125分に拡張されています。
4K撮影時には熱の問題により125分に到達するよりも早めに記録が止まってしまうそうですが、フルFDで収録している現状ではあまり問題ではありません。(4K UHD時の撮影時間目安は約35分)
125分も撮れるなら、十分です!
また、タリーランプに相当するカメラ前面に追加されたRECランプにより、記録しているかどうか がすぐにわかるようになったのも嬉しいです!
Z30はZを使って動画を撮影しようとしている僕のために発売されたかのようなカメラです!
チルトモニターの限界
Z50 はチルトモニターでした。自分撮りの場合など、自分が被写体になる場合は下側にモニターが出てきます。
これが実に使いにくい。
三脚を付けて自分を撮影する場合に、画面が三脚で隠れてしまうのです。
工夫すれば回避方法は無くはないのですが、「バリアングルだったらなぁ・・」と思っていました。
*工夫とは「SmallRig Nikon Z50専用マウントプレート(プロバージョン) 2667」などを使って三脚の取り付け位置をシフトさせることなどを意味します。
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今回の Z30 はバリアングルモニターです!
工夫することなく、セルフィー動画の撮影が可能!
これならさまざまなシチュエーションで、モニターを見やすい向きにできます!
バッテリーの持ち
撮影を続けていると当然バッテリー切れが発生します。
特に動画撮影の場合には、静止画撮影以上にバッテリーの減りが早いです。
動画を撮影するようになってからは1本のバッテリーでは作業がまわらなくなったため、サードパーティーが発売しているバッテリーを追加購入し、計2つのバッテリーを交換しながら作業をしています。
Z30であればUSB給電に対応しているため、チャージャーから電源を供給しながら撮影することが可能です。全ての電力をUSB給電だけでまかなうことはできないようで、バッテリーも減ってきますが、それでもこれまで以上にバッテリーが長持ちするため、助かります!
このようにニコン Z30 は動画撮影をちょっと本気で始めたばかりの「今の僕」にぴったりのカメラなのです。
ニコンさん、このタイミングでこの商品を出していなかったら、僕のようなニコンユーザーが他社に行ってしまっていたかもしれませんね!
ニコン Z30 のネガティブな点について
ニコン Z30についてはネットなどでもネガティブな点がいくつか存在します。それらについて個人的な見解を。
EVFがない!
Z30には EVFがありません。
明るい環境での撮影や、撮影スタイルによってはEVFが必須でしょう。
僕の場合は、動画撮影は三脚等に固定するケースが多く、また屋外撮影もほぼないため Z30のようにEVFがない機種でも大きな問題はありません。(万一問題があればフードなどを用意して回避します)
(僕ももちろんEVFはあった方が嬉しいです!)
静止画の撮影がメインなのであれば、EVF付きのモデルの方が安心かなぁとは思います。(三脚を使わない撮影で手ブレしにくいのはファインダーを使っての撮影スタイルかと)
ヘッドホン端子がない!
Z30 にはヘッドホン端子がありません。(Z50 、Zfcも)
カメラで撮影する動画に内蔵マイクの音をつけますが、基本的に音声は別のレコーダーで録音しています。
そのため、Z30で音声をモニターする必要はなく(一応録れいればよいというレベルのためあまりこだわりがありません)、Z30にヘッドホン端子が無い点についても大きな問題はありません。
ショットガンマイクを付け、外に出歩いて撮影する方(カメラで撮影する動画に記録される音声がメインの方)においては、ヘッドホン端子の存在を重視される点かもしれません。
(僕ももちろんヘッドホン端子はあった方が嬉しいです!)
AF補助光がない!
Z50に対して、Z30ではAF補助光が削除されています。
個人的には、あまり使っていないため特に影響はありません。
(僕ももちろんAF補助光はあった方が嬉しいです!)
HDMI端子が Type D(マイクロ)!
Z50 も Z30 もHDMIの端子が Type D(マイクロHDMI) です。
筐体サイズが小さいため、端子が小さいのも仕方がないとは思いますが…
僕の場合にはHDMIから映像を出力するケースはほとんどないのですが、HDMIケーブルを接続できるように「Micro HDMI to HDMI変換アダプター」を購入しました。
Sモード(シャッタースピード優先オート)がない!
「ニコンのカメラは、撮影モードを S にしても"シャッター優先オート"にならない!」という話題をチラホラ見ます。
確かに、モードダイヤルを S の位置にしていても、動画撮影モード時にはプログラムオートと同じ動作になり、他社のようなシャッター固定の自動露出にはなりません。
これについては、Mモードの設定にてシャッタースピード優先とほぼ同等の動作をさせることができるため、僕は問題とは考えていません。
ニコンZで動画撮影時にシャッタースピード優先相当の動作を実現する方法
ニコンZで動画撮影時にシャッタースピード優先相当の動作を実現する方法は以下の通りです。
- モードダイヤルをMにする
- [動画撮影メニュー] → [ISO感度設定] → [Mモード時の感度自動制御] をオン にする
- 好みのシャッタースピードに設定する
- ISO感度が上がり過ぎない適当な絞りに設定する
この設定で、シャッタースピードを固定し、ISO感度で調整できる範囲で自動露出が実現できます。
(絞りも固定なので追従範囲は広くはありませんが、絞りが変化すると深度も変わってしまい動画向きではないと考えます)
ニコン Z30 の良いな、と思う部分(とZ30の感想)
ニコンZ30の良いと思った部分を紹介します!
ニコンZ30で録画ボタンが大きくなった!
ニコンの動画撮影ボタンはホント、小さいのです。
そのRECボタンが Z30 では大きくなりました!
ボタンの位置も変わって、親指で押せるのはうれしい。
これは、押しやすくて良いです。
ちなみに、RECボタンはもっと大きくてもよかったゾ!
Z30の動画撮影ボタンは大きくなっただけではなく、押し心地もソフトになっていると思います。
「フカッ」という感触で撮影開始時のブレが減りそうです。
Z50のモニター横のタッチボタンが無くなった!(いつもDISPボタンが探してもみつからず困っていました)
Z50では、DISPボタン、拡大ボタン、縮小ボタンが、モニター横のタッチボタンになっていました。物理ボタンではないため、いつも「DISPボタンどこだっけ?」と探していました。(しばらくしてモニターの横のタッチボタンだったと思いだす)
Z30ではタッチボタンがないため、見れば必ず見つかのが嬉しいです。
水準器表示がシンプルに!
Z50と比べると、Z30では水準器表示がシンプルなデザインに変わっています。
水準器を表示しても画面がうるさくならなくなりました。
EVFがなくなって自動切換えのわずらわしさがゼロに!
Z50ではEVFでの撮影と背面モニターでの撮影の両方を使っていました。そのためセンサーによるモニターの自動切換えを有効にしていました。
この自動切換えに設定していると、ウエストレベルでの撮影時に、モニターが真っ黒になりEVFに表示されるケースが多発していました。(もちろんモニターモードボタンで表示先を固定すれば良いのですが・・)
今回のZ30では、EVFがないため、このようなわずらわしさが無くなります!
(EVFでの撮影ができなくなりますが、前述の通り僕にとっては問題ありません)
USB端子がUSB-Cに!
Z50では Micro USB の端子だったのですが、Z30では USB Type-Cになりました!
僕の中では Micro USB がマイナーな存在になってきているため、USB Type-C への進化はうれしいです!
(Z50との併用でケーブルがややこしい、という話はある)
バッテリーのフタが外せる!
これはZ30もZ50もそうなのですが、バッテリー室のフタを外せます。
コレが地味に便利。
僕の場合、室内での撮影がメインですので常時バッテリーのフタを外しています。
フタを外しておくと、SDカードを取り出したり、バッテリーを交換したりするアクションが地味に楽になります。
キットレンズ NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR が良い!
キットレンズである「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」の写りがなかなか良いです。
他社のキットレンズとの比較などはしていませんが、かなりまともに写るレンズであるため、動画撮影の際にメインで使っています!
▼ Z50で撮影した動画ですが、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR を使っています。(サムネイルはZ6+MC50)
机上を真上から撮影。歪みも気にならず、AFも結構合います。(近づけ過ぎてピントが合わないシーンもありますが・・)
Z30 の発売に伴い、"自分撮りならもっと広角が必要だ"という意見も多いですね。はい、僕もそう思います。
いつものメニュー構成で安心
これは同じメーカーを使うメリットですが、馴染みのあるメニューなので分かりやすく、使いやすいです。
メニューは慣れだと思います。ニコンユーザーで軽く動画撮ってみようかな?という方には Z30 はオススメ。
AFも悪くない
AFについてZ50から大きく変化はしていないと思いますが、叩かれるほど悪いモノではないと思っています。
僕の場合、デスクを真上から撮影することが多いです。動画撮影ではオートエリア・AF-Fに設定しています。
被写体がカメラに近づいた時など、うまくピントが合ってくれるので嬉しいです!
他社のVLOGCAMにあるような「商品レビュー用設定」も今のところ必要なさそうです。(顔を出していないからかな?)
作りがしっかりしている
Z30は、ニコンのカメラらしく、作り・質感がしっかりしています。
みなさんにも実際に手に取ってみて感じて欲しいところです。
Z30に欲しかった機能
買ったばかりのニコン Z30 ですが、不満・要望があります。
Z30への要望
- 撮影中に記録時間のカウントアップ表示も欲しい
- 総記録可能時間が欲しい
撮影を開始すると、記録時間がカウントダウン表示されます。撮影中にここまでで何分撮影したのかな?を知りたい場合もあるためカウントアップ表示が欲しいです。(撮影中は、いっぱいいっぱいで引き算できない…)
【追記】 2023/5/10 に公開された Ver.1.10にて撮影経過時間が表示されるようになりました!Wow!
同様な要望ですが、現在の設定条件で挿入しているカードでトータルどれだけ撮影できるのか(総記録可能時間)も知りたいです。
他の動画カメラはどうか?
他のニコン Z ではダメだったのか?
Z 9 も高性能でカッコイイのですが、高価ですし、サイズが大きく、そして手に入らないのがネックです。
それ以上に、シネマティックな路線を目指しているわけではないので、センサーはAPS-Cでも大きいかな?と思っていおり、Z9のようなフルサイズセンサーを搭載したカメラは今の僕にはトゥーマッチです。(フォーサーズで十分では?)
Z 9ではOSD表示ありのスルー画をHDMI出力できるのですが、Z50やZ30、Z6などはその機能が無いのが残念。そこはうらやましいです。(動画のRAWやProResは今の僕には不要です)
また、SDカードの場合には撮影した動画ファイルをPCに転送する際の速度が遅いのが少し残念。
XQDやCFexpress カードは高価ですが、それだけの価値があります。うらやましい!
いろいろ考えても(予算も含めて)やはり 僕が 今購入するなら、Z30がベストかな?と思います。
他社メーカーは?
他社メーカーはあまり見ておらず、コメントしにくいのですが…
外付けマイクの装着時にホットシューの端子で接続できるのはうらやましいです。
ただし、今のところ宅内撮影がメインであり、カメラで撮影する動画にメインの音声を記録する考えはないため大きな影響はありません。(=使いかた次第)
iPhoneは?
iPhone は簡単に使え、持ち運びも楽であるため動画機材として十分魅力的。
まずはスマホから始めるという方も多いはず。
僕も出先で気軽に記録的に動画を撮る場合に使っています。
ただし、バッテリー切れの心配と撮影後のファイル転送に時間がかかることが困り事です。
便利なので当然活用はしますが、僕の場合には iPhone はメインにはなり得ない存在です。
GoProについては自身の視点カメラとして近々に購入したいなぁと思っています。
最後に
動画撮影に興味を持ち始めたタイミングで ニコン Z30 が発売されたため購入しました!
僕のために発売されたカメラだと考えています!(←言い過ぎ)
これから Z兄弟たちと一緒にガシガシ使って行きたいと思います!
Z30は、Z50とセンサーもエンジンも同じ、機能的にも大きくは変化もないため、追加購入するほどでも…という考え方もありますが、今の僕には必要な存在です。
もし、Z30の購入で悩まれている方がおられるようであれば、まずは購入してみて、動画を作っていきましょう!
(ブログもVLOGも全てがネタです。購入してみてイマイチだったら「ニコンのVLOGカメラ Z30 購入して大失敗!」みたいな記事・動画を作ってネタにしちゃいましょう!)
弊ブログのYouTubeチャンネル「モノ好き。チャンネル」も是非チェックしていただけると喜びます!
【追記】ファームアップで赤枠表示、記録時間表示に対応!
2023年5月10日 Z30の新ファームウェア Ver.1.10が公開されました。
Ver.1.10の対応内容は以下の通りです!
- NX MobileAir iOS 版に対応しました。
※ NX MobileAir Ver.1.1.3 以降のバージョンをお使い下さい。- リモートグリップ MC-N10 に対応しました。
- レンズのパワーズームに対応しました。
- 動画撮影中の画像モニターの表示が赤枠で表示されるようになりました。
- 動画の記録中、記録の経過時間が表示されるようになりました。
- ML-L7 を使った撮影を行ったとき、以下の設定の場合にレリーズ毎にオートフォーカスを行うようにしました。
[フォーカスモード]を[AF-C]に設定、かつ[カスタムメニュー]> a1[AF-Cモード時の優先]を[レリーズ]に設定- オートフォーカス使用時にメモリーリコール機能を使ったとき、使用しているフォーカスモードに関わらずピント位置呼び出し操作を行っている間は、シャッターボタンを半押ししてもピント位置が移動しないよう動作を改善しました。
- 自分撮りモード時の ML-L7 のフォーカスポイント操作を改善しました。
マジですか!?
憧れの赤枠表示に対応っっ!
そして希望していた記録経過時間表示も!!
ありがとう!ニコン!
ニコン Z30 購入するならココがオススメ!
僕はZ30のレンズキットをビックカメラの店頭で購入しました。
通販を眺めていると Z30は結構人気なようで、発売の翌日には1ヶ月待ちのショップも出てきました。
VLOG関連の新機材なので、どうしても注目度は高くなりますよね~。
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