Nikon のミラーレスカメラ Z 6 用に Nextorage製の CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)を、Z 50、Z 30用としてSDXCメモリーカード(NFS-Mシリーズ) を購入したため、レビュー紹介します!今回購入したどちらのカードも Nextorage の商品構成ではベーシックなクラスではありますが、Z 6、Z 50、Z 30 で使うには十分なスピードです。
これまではXQDメモリーカードを使用していたため、実は CFexpress メモリーカードは初購入!ワクワクします!
▼ 今回紹介する商品はこちら!
Nextorage CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)
Nextorage SDXCメモリーカード(NFS-Mシリーズ)256GB
目次
Nextorage ってどんな会社?
これまで Nextorageというブランドを知らなかったのですが、2023年2月に開催された CP+ でその存在を知りました!
▼ Nextorageのホームページには以下の説明がありました。
Nextorage株式会社(ネクストレージ株式会社)はメモリー・ストレージ・ソリューション事業に特化した会社として2019年10月1日に発足しました。ソニーにおけるメモリーストレージ20年の歴史を継ぐ技術者とスタッフ集団を中心に創られた会社です。
https://www.nextorage.net/
「Nextorageは2019年10月1日に、ストレージメディア製品を開発するソニー子会社のソニーストレージメディアソリューションズからフラッシュメモリ製品事業のみを切り出して独立した企業」だそうです。(https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2011/26/news005.html より引用)
まだ新ブランドとしての知名度は高くはないと考えますが、法人向け製品も手掛ける安心の企業ブランドです。
▼ SDカードのパッケージ裏にも企業のPRが記載されていました。
SDHC/SDXCメモリーカード(NFS-Mシリーズ)
購入したNextorageのSDHC/SDXCメモリーカードNIFS-Mシリーズは、リード 100MB/s、ライト 90MB/s のスピードを持つSDカードです。非常に似通ったデザインで UHS-2に対応したNX-F2SEも存在します。(2023/3以降発売予定 リード 280MB/s、ライト 170MB/sと高速)
SPEED CLASS としては Class10, U3, V30 に対応しています。
ニコンのDXミラーレス機には十分なスペック
このNIFS-Mシリーズは容量によってライトスピードが異なる点に注意が必要です。
256GBと128GBのライトスピードが速いです。
NIFS-Mシリーズ容量 | リード最大速度 | ライト最大速度 | 備考 |
256GB | 100 MB/s | 90 MB/s | |
128GB | 100 MB/s | 90 MB/s | |
64GB | 100 MB/s | 80 MB/s | |
32GB | 100 MB/s | 40 MB/s |
ニコンのZ50、Z30、Zfc の説明書で書かれている連続撮影可能コマ数(連写速度)や動画の記録可能時間は Sandisk 製 SDHC メモリーカード「SDSDXVE-032G-JNJIP」が使われています。
この「SDSDXVE-032G-JNJIP」の 最大読取り速度は 90 MB/秒、最大書込み速度は 40 MB/秒 です。
数字だけで判断すれば、Nextorage の NIFS-Mシリーズ であればZ50、Z30、Zfc の説明書などに書かれている連写スピード、動画記録時間を満たすはず。
ニコンのDXミラーレス機には十分なスペックを持つメモリーカードと言えます。
Z50、Z30、Zfc の 4K 30p時の最大ビットレートは 144Mbps=18MB/sです。NIFS-Mシリーズはビデオスピードクラス"V30"なので、30 MB/s までのビットレートであれば安定して記録が可能です。
ライト速度 40MB/s の32GBカードでも十分記録できます。また、128GB/256GBの 90MB/s ならば余裕です!
【ご参考】
Z50 記録可能コマ数と連続撮影コマ数
Zfc 記録可能コマ数と連続撮影コマ数
Z30 記録可能コマ数と連続撮影コマ数
Z50、Zfc の動画記録可能の目安
Z30の動画記録可能時間の目安
安心の耐久性
耐久性として以下の内容に対応しており、非常に安心して使えるメモリーカードです。(Nextorage社 HP より引用)
- IP57防塵防水
フラッシュメモリーや配線等を基板ごとモールド樹脂で保護するSiP (System in Package)構造を採用し、優れた防塵防水効果を発揮します。 - 耐衝撃
1.5mからの落下テスト、曲げ・ひねりにおける10Nの強度テストを実施後もデータに影響なく動作確認が行えることを実証しています。 - 耐挿抜
UHS-Iカメラにおいて、スロットへの挿抜耐久回数10,000回をクリアしています。 - 耐温度
-25℃~85℃の環境下で動作確認を実施。真夏の車中や寒冷地等、幅広い使用環境を想定しています。 - 耐X線
国際規格として制定されているISO7816-1に準拠し、空港でのX線手荷物検査によるデータへの影響がありません。 - 耐UV
メモリーカード本体に紫外線を通さない樹脂を使用し、データへの影響がありません。国際規格として制定されているISO7816-1に準拠し、紫外線照射試験を実施しています。 - 耐静電
IEC(国際電気標準会議)が規定したIEC61000-4-2に準拠し、気中放電で±15kVを実証済みです。乾燥しやすい季節や環境下での使用時にもデータを保護します。 - 耐磁性
独自の耐磁試験により、メモリーカードを強力磁石(2500ガウス*)の上に70時間放置した後でも問題なく動作確認が行えることを実証済みです。磁気を発する家電製品のそばに近付けても影響がありません。
*2500ガウスとは、一般的な電子レンジが発する電磁界の約3万倍の強さに匹敵します。
また、Nextorage専用復旧ソフトの「Memory Card File Rescue(メモリーカード ファイルレスキュー)」も無料で使用でき、何かが起きた時にも安心です!
実機をチェック!
▼ セット内容としては、説明書、カード、ケースです。
▼ Nextorage SDHC/SDXCメモリーカードNIFS-M 256GBの外観。シンプルなデザインです。
▼ 台湾製でした。
▼ 早速、Nikon Z30 に装填。
▼ Z30 RAW(14bit)+BASIC サイズ L での撮影可能コマ数表示。5,400枚以上の撮影が可能!
▼ Z30 4K 30pでの 動画記録可能時間表示。1度に記録可能な最大時間 2時間5分(125分)を表示!これで安心して動画撮影できます!(熱で停止したりするのは別の話で…)
ニコンのシングルスロットの機種の場合、挿入しているカードで何時間分の動画が記録できるかの確認ができない点がちょっと困ります。
単純計算では 4K30p(18MB/s) の場合、256GB で 240分程度は記録できるはずです。
スピード測定結果はスペック通り。
デスクトップPCでリード・ライトスピードについて測定しました。スペック通りのスピードが出ています。
実際に連写、動画撮影しましたが、問題なく使用できています!
▼ Nextorage NIFS-Mシリーズは Nikon Z 50、Z fc、Z30 におすすめのSDカードです!
Nextorage SDXCメモリーカード(NFS-Mシリーズ)256GB
Nextorage CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)
Nextorage CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)は「静止画メインのワークフローを快適にするCFexpress Type B メモリーカード」とうたわれたカードです。静止画撮影メインなら十分!という CFexpress Type Bカードです。
Z 6、Z 7 って CFexpressカードが使える?
Z 6、Z 7 は発売後のファームウェアアップデートで CFexpress に対応しました。
ファームウェア C:Ver.2.20 : Sony 製 CFexpress カード(Type B)に対応
ファームウェア C:Ver.3.00:ProGrade 製および Lexar 製の CFexpress カード(Type B)に対応、SanDisk 製の CFexpress カード(Type B)の対応を確認
2023/3/6現在、ニコンは推奨カードとして Nextorage のカードを列挙していません。(ソニー、Lexar、ProGrade、SanDiskのみ)
しかし、Nextorage の源流がソニーであることを考慮すると、Nextorageの CFexpress も安心して使えると考えます。←推測です。
また、Nextorage自体が動作確認し、ホームページで動作確認OKとして公開しているため、安心です。
ニコン Z 6、Z 7には十分なスペック
NX-B1SE128G/INE は リード 最大 1,100 MB/s、ライト 最大 550 MB/s に対応したCFexpress Type Bカードです。
ニコン Z 6、Z 7 の連続撮影コマ数、動画記録可能時間は XQDカード「SONY QD-G64E」が使用されています。
「SONY QD-G64E」はリード 最大 440 MB/s、ライト 最大 400 MB/sのスペック。
Nextorage CFexpress Type Bカード NX-Bシリーズであれば、静止画撮影、動画撮影に十分なスペックと言えます。(=説明書のスペックを満たすことができそう)
安心の耐久性能
Nextorage CFexpress Type Bカード NX-Bシリーズは、CompactFlash Associationの規定に準拠する耐久テストをクリアしており、安心して使うことができます!います:
- 耐熱性: – 10 ℃ ~ 70 ℃ (動作保証温度)
- 耐衝撃:EIA-364-27A 準拠
- 耐X線:ISO7816-1 準拠
- 耐紫外線:ISO7816-1 準拠
- 耐磁性:Nextorage独自テストを実施済
- 耐静電:IEC 61000-4-2 準拠
また、Nextorage専用復旧ソフトの「Memory Card File Rescue(メモリーカード ファイルレスキュー)」も無料で使用でき、何かが起きた時にも安心です!
実機をチェック!
それでは NX-B1SE128G/INE の実機をチェックしていきましょう。
▼ 購入した NX-B1SE128G/INE はケースとカードだけで説明書は同梱されていませんでした。バッケージの記載によると説明書はWebで見るようです。
▼ 先に紹介した SDHC/SDXCメモリーカード NIFS-Mシリーズ に似た印象の外観デザインです。
▼ 裏側には生産国が記載されていました。 台湾製です。
▼ これまで使用していた SONY製 XQD QD-M32A とサイズ、形状は同じ。
READ 440MB/s → 1100MB/s、Write 80MB/s → 550MB/s、容量 32GB→128GBに大幅アップグレード!
このXQDは Z6 購入当時、カードリーダー付きでリーズナブルな価格だったため購入しました。
▼ 早速、Z6 に Nextorage製 CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)を挿入します。
カード挿入直後「For」表示に!
Nikon Z6 にNextorage製 CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)を挿入したところ、撮影可能コマ数表示部に[For]が点滅表示され、このままでは使えない状態でした。
「For(点滅)」表示は、メモリーカードが正しく初期化されていないことを意味します。
私のZ6はこれまでXQDカードだけを使っており、今回初めての CFexpressのためカメラが緊張したのでしょうか!?(そんなことはない)
ひょっとすると、カードの再挿入で復帰した可能性もありますが、一旦カメラで[カードの初期化(フォーマット)]を実行しました。
[カードの初期化(フォーマット)]を実行後、認識され撮影可能コマ数が表示されました。
RAW(圧縮RAW/12bit)+JPEG Basic の設定で 3,400枚(3.4k枚)撮影できると表示されました。
説明書では 64GBのカードにおけるRAW(圧縮RAW/12ビット記録)の撮影可能枚数が「1800コマ」とされてます。
今回は128GB、かつRAW+BASIC ですので 3,400コマはしっかりと128GBのカードとしてカメラに認識されていると考えてよいでしょう!
スピード測定結果はスペック通り。
デスクトップPCでリード・ライトスピードについて測定しました。スペック通りのスピードが出ています。
これまで 32GB のXQDカードで 少し窮屈な思いをしながら使っていましたが、スピードは速く、容量もアップするため余裕をもって撮影していけそうです!
▼ Nextorage NX-B シリーズは Nikon Z 6、Z 7 におすすめの CFexpress Type Bカードです!
・Nextorage CFexpress Type Bカード(NX-B1SE128G/INE)
・今回は予算の都合で 128GB にしましたが、同じシリーズでも 256GB なら最大読み出し速度1950MB/s、最大書き込み速度1100MB/s の高速なカードになります!Wow!